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著者であれ、出版社であれ、本を作る側からすると、ベストセラーを一度は出してみたいものです。とはいえ、実際にはベストセラーやミリオンセラーは思っていても作れないもの。また、仮りにベストセラーを出した著者や出版社でも連続して出すことは非常に難しいようです。
では、どうしたらベストセラーを?そこで、東京大学名誉教授であり、社会学者である見田宗介氏が日本のベストセラーについて分析しています。※略歴はこの記事がエントリーされた当時のものです。
1981年初版と少し古い本ですが、書籍『戦後日本の大衆心理~新聞・世論・ベストセラー(辻村 明 著、東京大学出版会 刊)』から紹介したいと思います。
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日本の研究では、見田宗介氏が一九六二年(昭和三十七年)段階までの日本のベストセラーについて分析を行なっている。
「ベストセラーの戦後日本史」(見田宗介)
七つのテーマ
(A)〔現代史と現代社会への関心〕 例 「旋風二十年」「凱旋門」
(B)〔見知らぬ世界への関心〕 例「万葉集の謎」「鳥葬の国」
(C)〔人間の「生き方」に対する関心〕 例「人生論ノート」「人間の条件」「ジャン・クリストフ」
(D)〔恋愛とセックスにたいする関心〕 例「太陽の季節」「性生活の知恵」
(E)〔子供と教育にたいする関心〕 例「少年期」「私は赤ちゃん」
(F)〔ユーモアと機知への関心〕 例「石中先生行状記」「トイレット部長」
(G)〔実用的な知識への関心〕 例「頭のよくなる本」「英語に強くなる本」
・更に時代を最近の昭和四十九年まで含めたのが、児島和人氏の研究である。
書籍ベストセラーの内容別点数
各年のベストセラー10冊の1・2位に3点、3~5位に2点、6~10位に1点を与え、それを7つの関心領域に分類し合計点を算出したもの(●点数が一番多い、○二番目に多い)、ベストセラーは出版ニュース社調査による。
※書籍『戦後日本の大衆心理~新聞・世論・ベストセラー(辻村 明 著)』より
●書籍『戦後日本の大衆心理~新聞・世論・ベストセラー』より
辻村 明 著
東京大学出版会 (1981年6月初版)
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