このページは、講座『基礎から学ぶ編集教室~企画力と企画書づくりのポイント』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
講師:鈴木 恵美氏(幻冬舎 第二編集局編集第一部 編集長)の実績
2000年幻冬舎に入社。文芸以外(小説)を担当。実用書、ビジネス書などを手掛ける。幻冬舎で2冊目に担当したのが、『君ならできる(小出 義雄 著)』。取材した際に、小出監督が何度も言っていた言葉が「Qちゃんなら、できる!」だった。それがタイトルになった。
2007年には『 ハッピー・スピリット 紀香魂(藤原 紀香 著)』を担当する。藤原 紀香さんはライターを通さず自分で書いた。
その他、『竹中式マトリクス勉強法(竹中 平蔵 著)』の編集を手掛ける。竹中さんのイメージから重そうなものではなく、少し軽めのものを書いてもらいたかった。
・企画力がある人とは?
思いつき力(発想力)、模倣力、工夫力、実現力の4つ
特に、実現力は大切。どんなに良い企画でも実現しなければ意味がない。実現するために何をしたら?どうしたら?と考える。
・企画はいつ、どこで生まれるか?
業界以外の人との普段の話の中に面白い企画がある。
・売れる企画とは?
極端、オリジナリティ、癒着。この3つがないと売れない。
売れる実用書の企画は、面白くてためになる。
・実用書のタイトルは普通っぽいのが良かったりする。
・流行に乗るような企画は意識している。実際、このときには書店にも棚があるので有利。
・企画を実現させるために
編集者は、営業マン・・・売れるための物が必要とされているか。自分自身を売り込む。
編集者は、プロデューサー・・・ある程度、手綱を持つこと。
編集者は、読者を想像する・・・読者対象を考える。サイフの中身も気にする。
編集者は、常にハンドルを握りしめる・・・企画のスタートした時の柱をしっかり持つこと。編集のプロセスで外れていくことがあるから。但し、遊びも必要。
・タイトルがとにかく重要。わかりやすいもの、自分が作りたいと思うかどうか。
・私が見る幻冬舎の特長とは
1、この本を読者に届けるために何ができるかということを企画の段階で求められる。
2、広告の最終チェックは見城社長がする。作成は編集者。特に、新聞広告は突然決まることも多く気の重い仕事のひとつ。
3、決定が早い。
4、数字の結果が厳しくチェックされる。特に、販売から6ヶ月に粗利が出される。
5、編集者が企画から単行本なのか文庫なのか新書なのか決めている。
6、天使のように繊細に、悪魔のようにしたたかに
他者に対する創造力を持て
・幻冬舎の編集者は現在20人から30人。単行本、文庫、新書などを手掛けている。
---- Q&Aより -----------------------------
Q:編集者の軸を教えてください。
A:自分が楽しいか、売れるか売れないか、広く興味を持つようにする。但し、自分が興味を持つもの。
Q:企画は社内で通ってから著者に依頼する?
A:基本的には、社内で企画を通してから著者に依頼する。
●講座『第4期「基礎から学ぶ編集教室」第2回 企画力と企画書づくりのポイント』より
講師:鈴木 恵美氏(幻冬舎 第二編集局編集第一部 編集長)
日時:2009年6月18日
場所:日本教育会館
主催:日本編集制作協会
※日本編集制作協会のサイトはコチラから
Copyright (C) 2003-2024 eパートナー All rights reserved.