このページは、書籍『主要国における出版物の流通実態調査 (公正取引委員会 著、1979年)』よりから、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・アメリカにおける出版物の流通経路は多岐に渡っている。①雑誌、②大衆向け廉価本(マス・マーケット・ペーパーブックス)、③その他の書籍の三つに大別
・スウェーデンにおける出版物の流通経路は雑誌と書籍に2分される。
書籍の流通ルートは、次の7ルートである。
①出版者→取次→書籍店→読者(学校を含む)
②出版者→取次→小売店→読者
③出版者→取次や図書館
④出版者→書籍店→読者(学校を含む)
⑤出版者→メール・オーダー→書籍店→読者(学校を含む)
⑥出版者→訪問販売→読者(学校を含む)
⑦出版者→ブック・クラブ→読者
・イギリスにおける書籍の流通経路は、次の6ルートである。
①出版者→書籍店→読者(学校叉は図書館)
②出版者→取次→書籍店叉は小売店→読者
③出版者→メール・オーダー→読者
④出版者→ブック・クラブ→読者
⑤出版者→訪問販売→読者
⑥出版者→学校・図書館向販売業者→学校叉は図書館
・イギリス書籍店の平均マージン
【本の種類】 【大型書籍店】 【小型書籍店】
非定価本 18.8% 22.0%
定価本
ペーパーブックス 37.1 33.2
ハードブックス
技術・科学書 27.6 25.2
その他 34.9 33.2
資料 プライス・コミッションの前掲書パラ6.26
・フランスの流通ルート
書籍の流通経路
出版社→卸売業者→小売店→消費者
出版社→配給会社→卸売業者→小売店→消費者
出版社→配給会社→小売店→消費者
出版社→配給会社→買物センター・スーパー→消費者
・フランスの書籍の出版社段階における流通経路別販売比率
【1975】 【1976】 【1977】
仲介人 11.0% 10.4% 10.1%
通信販売 15.8 15.4 14.0
ブック・クラブ 1.6 1.3 1.1
配給会社 31.8 33.4 34.7
書店・卸売店 37.8 37.5 37.5
スーパーマーケット - 1.0 1.3
その他 2.2 1.0 1.3
合計 100 100 100
・フランスの消費者サイドからみた流通配分は、おおむね次のとおりである。
書籍販売店----50%
駅の売店、文房具店等-----27%
直接販売-----22%
・フランスの販売制度
委託には、次のような2つの契約形態がある。
①depot - 出版社には一定量の在庫や小売店にたのみ、小売店は売れた時のみ出版社に代金を支払う。売れ残りは返本する。
②depot a new - 出版社は一定量の在庫を小売店にたのみ、小売店は売れるごとにその分だけ新たに出版社にオーダーする。したがって、小売店には常に一定量の在庫が確保されていることになり、小売店の出版社への支払額は、小売店の出版社へのオーダー分と一致することになる。
・ブック・クラブはドイツで最初に誕生したものである。1919年第一次大戦後の貧しい知識階級に安価な読書素材を提供する目的で設立された。
●書籍『主要国における出版物の流通実態調査 (1979年)』より
公正取引委員会 著
公正取引委員会 発行
取引部取引課 (1979年3月初版)
※amazonで詳細を見る
Copyright (C) 2003-2024 eパートナー All rights reserved.