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[ 出版社について ]

本に挟まれている「読者カード」「愛読者カード」の返信率ってどれくらい?

書籍や雑誌には、出版社へ感想文を送る「読者カード」もしくは「愛読者カード」が挟まれています。これは、本を購入してくれた読者に、その本を読んだ感想や意見を聞き、次の企画のヒントや校正ミスの修正、本を買ってもらうための広告や宣伝、DMに活用するものです。まとめると、大きく以下3つの目的で利用していると考えられます。

出版社は「読者カード」「愛読者カード」をどう活用しているか

  1、販促のツールとしてか、誤字・脱字を修正するため。 
  2、次回作やシリーズ本、図解本を出すため。
  3、増刷の判断材料として。


特に、本をつくった出版社や著者にとって、感想や意見は貴重なものになります。各出版社公表しているものではないので詳細はわかりませんが、おおまかな返信率(回収率)はどの程度あるものなのか、2つの書籍からご紹介したいと思います。
 

 

----- 書籍『本の問答333選(出版ニュース社 著)』より -------------------


出版社が書籍や雑誌について、読者に読後感やいろいろの意見を求めるアンケート用のカードを「読者カード」また「愛読者カード」という。(中略)その返送率、つまり回収率は各社にとって企業秘密にも属することで、くわしい数字はわからない。同じ社でも出版物によって差があり、回収率のいいもので発行部数の十パーセント、悪いものでは二~三パーセントというところといわれている。

(5,000部初版の本であれば、回収率のいいものであれば500通、悪いものでは100通~150通ということ。※日本著者販促センターにて補足)
 

             
●書籍『本の問答333選~付・出版会を築いた人々』より
出版ニュース社 著
出版ニュース社 刊(1976年10月初版)
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----- ここから、書籍『ベストセラーの風景(塩澤 実信 著著)』より --------

読者カードは、通常五〇〇〇部に対し、一日二通か三通がもどればよしとされている。それが三ヶ月で一五〇〇通にも達したのは、『節約生活のススメ』が具体的で、読む者に共感を与え、実践が可能と考えられたからだろう。


●書籍『ベストセラーの風景』より
塩澤 実信 著
展望社 (2009年11月初版)
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