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全国の出版社数は、『出版年鑑(出版ニュース社)』によると3,979社(2008年度末)。では、その出版社のタイプはどのように分けられるのでしょうか。
作家、森村誠一さんが見る出版社の9タイプを書籍『作家とは何か~小説道場・総論(角川グループパブリッシング刊)』より学んでみたいと思います。
----- 書籍『作家とは何か(森村 誠一 著)』 ----------------------------
出版社の規模、歴史、関係作家、出版物等を基準に、おおむね次のようなタイプに分けられる。
①文壇型出版社
歴史があり、大手として確立していて、全出版物の中核をなす作家がそのまま文壇を形成する。
②野党型出版社
文壇型出版社に準じる歴史を持ちながら、反文壇型である。
③第一ホテル型出版社
第一ホテルの創業の精神は、帝国ホテルからこぼれ落ちた客を拾い集めることであった。経済力だけではなく、客を選ぶ帝国ホテルを敬遠する客に狙いを定めて成功した。
④巨鯨型出版社
すべての部門を抱える総合出版社である。
⑤革命児型出版社
歴史は浅いが、ベストセラーを連打して急成長した出版社。
⑥手作り型出版社
社史も浅く規模も小さいが、一作ずつ丁寧に出版して、丹念に育てる。
⑦専門型出版社
文芸諸分野のうち、特定の分野の作品のみ出版する。
⑧商社型出版社
ほとんどの中核企業は出版社ではない。不動産業や、食料品メーカーや、建設業、小売業など異業種を中心として、その一部門に出版社を営む。
⑨新聞社系出版社
新聞社の一部門である。新聞と出版は隣接しており、商社型のような違和感はないが、編集者の気質が専門出版社とはだいぶ異なる。
●書籍『作家とは何か~小説道場・総論』より
森村 誠一 著
角川グループパブリッシング (2009年4月初版)
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