このページは、書籍『本の現場~本はどう生まれ、だれに読まれているか(永江 朗 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・ジュンク堂池袋店が取次を経由せずに直接取引しているのは、法人と個人を合わせておよそ700社(者)にも及ぶ。
・出版点数の増大をめぐって、何人かに聞いた。はっきりしたのは、本が売れなくなっていること、売れないから(それをカバーするために)本を増やしていること。
・なぜ出版社は共同出版/協力出版を勧めるのか。それは、共同出版/協力出版のほうが利幅が大きいからである。共同出版/協力出版はブラックボックス化している。
・共同出版/協力出版で本を作るのにどのくらいの費用がかかるのか。これもケース・バイ・ケースで一概にいえないのだが、四六判並製200ぺージ程度、1千部で150万円から250万円ぐらいか。おそらく自費出版の倍ぐらいだろう。
・「文学のカラオケ化」とは、文芸評論家の斎藤美奈子氏が『読者は踊る』(マガジンハウス、1998年)で使った言葉。小説を読まずに小説を書きたがる、あるいは小説を読んだからこそ「こんなものでいいんだ」と思って書きたがる。そういう風潮をからかったのである。
・雑誌の記事のかなりが、フリーライターによって書かれている。
・私の場合、評論家とか書評家、文芸評論家、あるいはルポライターと紹介されることもある。出版産業について書くことも多いので、出版ジャーナリストといわれることもある。
・編プロのなかに、出版社になるところもある。たとえばコミック大手の白泉社は、もともと編集プロダクションとしてスタートした。
・ポット出版はいま、2003年3月に同社が発行した『同性愛入門』(伏見憲明編著)を、自社
webサイトで無料公開している。
・ポット出版が無料公開するのは、『同性愛入門』が初めてではない。定期刊行物では「図書館とメディアの本」と副題のある『ず・ぼん』のバックナンバーを以前から全文公開している。おもしろいことに、無料公開によって紙版のバックナンバーに対する注文は増えているという。
・「朝の読者」には4つの原則がある。「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でいい」「ただ読むだけ」。
・「世論調査で難しいのは質問づくりです。いい質問ができれば、その調査は成功したも同然」と浜田(重幸)さんは言う。
・「農村と読書2008」社団法人家の光協会
※参考:社団法人家の光協会の「全国農村読書調査」にサイトにリンクします。
・アントワーヌ・シュヴァルツの「無価値な本が支配する」と題されたフランス出版事情である
・幅さんが指摘するのは、「情報を摂取するための本ではなくて、風景としての本へのニーズ」の高まりだ。60年代、70年代の百科辞典ではないが、そこに本があることによって空間のイメージが変わる。
※幅允孝(はば よしたか)氏 ブックディレクター
・ふだん本を読まない人が読むとベストセラーになる
・パラパラ漫画は手を動かすからリハビリにいいかなと思って持って行ったら、これは大受けでした。
・このごろネットへの関心が薄れてきた
・「最近の書店員は本を知らない。訊くとすぐ検索端末に頼りたがる」といわれるが、書店員の能力が低下したわけではない。4倍にも増えれば把握できなくてあたりまえだ。
●書籍『本の現場~本はどう生まれ、だれに読まれているか』より
永江 朗 著
ポット出版 (2009年7月初版)
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