FaxDMトップ > 会社案内 > 成功者の知恵 > 若桜木 虔 氏(書籍『作家養成講座』より)

若桜木 虔 氏(書籍『作家養成講座』より)

このページは、書籍『作家養成講座(若桜木 虔 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・公募されている新人賞は、系統を大きく分類すると、純文学とエンターテインメントの二つがある。


・読まずに書く奴が多い


・これらの諸雑誌が短編を載せるのは、有名作家の作品が六編くらいまとまった段階で「短編集」として、単行本あるいは文庫化して刊行することを想定しているからである。有名作家は、雑誌の原稿料と単行本、文庫の印税で《二度おいしい》ということになり、それで雑誌の短編を引き受けるわけである。


・郵送あるいは宅急便で編集部宛に原稿を送り付ける人がいる。これは圧倒的に不利であり、お薦めできない。特に、電話で事前約束を取り付けずに発送するのは、言語道断である。


・手書きだから、より熱意が伝わる、という次元の問題ではない。そう考えると、ワープロ原稿のほうが絶対に有利である。(中略)具体的にいうと、用紙はA4サイズ。縦書き印字で、四十字×四十行くらいの楷書原稿が読みやすくていい。


・偶然の一致と盗作とは同義語だと思ったほうがいい。


・日常生活のおける興味や関心の見つけ方は?(中略)
そんな時は第三者に話して聞かせてみることである。


・何が上手な文章かわからない、という人は、江戸川乱歩賞受賞作や日本推理作家協会賞の受賞作を片っ端から参考にすればいいだろう。


・「新人賞を獲った」=「注文がどんどん入る」=「作家として食っていける」という公式は、成り立たない


・小説には、ミステリー、歴史・時代小説、ホラー・オカルト、SF・ファンタジー、戦記、ユーモア・コメディ、ポルノ、耽美・やおい、ジュニア小説、童話など、さまざまなジャンルが存在する。


・第一に犯してはならない間違いは?(中略)
一つの《説》の中では、視点(主人公)が固定していること


・特に、この「思わず」という言葉は、深く考えず軽率に使う場合が多々あるので、本当に「思わず」なのか否か、充分に考えて書くようにしなければならない。


・視覚で訴えることを考えるより先に、文章で読ませることを考えるべき


・文章を格調高くするという意味で、やたら擬声語を使わないこと


・心理描写、情景描写が欠落した作品を書いていては、プロ作家として絶対にやっていはいけない


・予選委員や編集者のつけどころは?(中略)
次の三つの点に着目する。
①視点の揺れ
②心理描写の巧拙
③情景描写の巧拙


・日常の挨拶のような会話は、全没にすること。加えて、小説では会話文の冗長や間延びを防ぐために「はい」「ええ」「そうですね」などの、実際には当たり前に使う、相づち言葉を避けるようにする。


・短時間に大勢の人間が出てくると非常に理解し難い。


・小説とは読者が自分の意思でページをめくって、考えながら読み進んでいくものである。


・容易に想像が付く物語だと、読者はパラパラッと斜め読みし、放り出す。そうならないためには、随所に次の三点を盛り込むことである。
①スリル(読者が共感する危機感)
②スピード(物語展開の速さ)
③サスペンス(背筋が寒くなるような意外性)


・長文と短文の使い分けは?(中略)
「ピアノ=弱く」「フォルテ=強く」演奏するという意味があるが、文章も同じで「長文=弱くなだらかに」「短文=力強く攻撃的に」書くという意味である。


・年間五万点ほどの本が出版されるというのに、その六割から七割は初版のままで終わる。


●書籍『作家養成講座~それでも小説を書きたい人への最強アドバイス95』より
若桜木 虔 著
ベストセラーズ (1998年2月初版)
※amazonで詳細を見る