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斎藤 一郎 氏(書籍『本屋なしではいられない』より)

このページは、書籍『本屋なしではいられない(斎藤 一郎 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・出版界でフンドシというのは、広告のこと。書店に行くとガラス戸にセロファンテープで止められたり、天井からぶら下がっていたりする長方形の広告のことである。「チンビラ」とも呼ばれるが、これは陳列用ビラの略である。エレベータやレジ回りにベタベタ並べて貼ってある店もある。


・ピンクのスリップは買切といって返品を取らないことになっている。
※文藝春秋のこと


・スピンとは本の背のところから出ているヒモのような、しおりのことだ。文庫本では新潮文庫だけが残っている。


・紙には縦目と横目があって、折れやすく、湿度で反ることを考慮するためにカバーや帯は、残念ながら破れやすい縦目につくられているのだ。


・書店で気軽にかけてくれるカバーだが、大別すると、次の三つの場所でつくられている。一つは、書店が自らデザインしてつくる場合。二つ目は書店組合や取次店でつくっている、いわばイージーオーダーのカバーだ。これは好みとカバーに書店名だけ刷り入れる。三つ目は、出版社で販売促進用に配るもので、袋以外は殆んど文庫用のカバーだ。


・中野区野方にあるはた書店では、事務所の入口のドアが棚なのである。棚をじっと見ると、ちょうど腰のあたりにトッテが二つ付いている。それを手前に引くと、棚がまるごと開いて、事務所が現われる仕掛けである。
※参考:はた書店の写真はこちら:http://www.heart-beat-nakano.com/shop/s18/18016.html


・本を探すためのアンチョコ本(中略)

まず一番詳しいのが、日本書籍出版協会の「日本書籍総目録」(全三巻)で、約6000社、約60万点の本が収録されている。


・書店にある基本的な棚を古典的に呼ぶと、三尺棚、六尺棚などと言う。三尺というのは約90センチだから、六尺というとその二倍、約1.8メートルという長さである。(中略)

では奥行きと棚一段の高さはどうかというと、どれも大体、それぞれ約20センチである。


・「白い本」という名の、何も印刷されていない本がブームになったことがある。文庫の『マイブック-2001年の記録』(新潮社 286円)は、その白い本の流れにある


・ライカ------カメラファンの憧れ


・女性が人生の中で折り紙に接する機会は三度あるのだという。最初は幼児忌期、二度目は自分の子供に教える時、そして三度目は何か趣味でもと思って再び触る時。実はこの三度目に始めた人たちが、折り紙人口の中心層になっている。


・書店マージンは、平均20.6%と言われている。


・地域によっては、書店→取次店→出版社という往路だけで十日以上もかかったりすることもある


・中には昼休みに現れて立ち読みを始め、午後一時頃になるときちんとしおりをはさみこんで帰り、翌日その続きを平然と読み続けるという、まことに図々しい人がいる。
※書店に来る立ち読み客のこと


・スピン
本に付けられた紐のしおり、コスト高になるため最近は少なくなってしまった。


●書籍『本屋なしではいられない』より
斎藤 一郎 著
遊友出版 (2001年5月初版)
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