このページは、書籍『電子図書館(長尾 真 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・大きくは三つある。その一つは本という一つの単位をその中に存在する章や節、パラグラフといった任意の単位に解体し、利用者の欲する単位で必要なところだけ提供することである。もう一つは多くの本の解体されたそれらの単位で、関係するものの間にリンクを付けて、人間が連想的に関係する知識を取り出すように、いもづる式に取り出せるようにすることである。こうして一冊の本という壁を越えて、関係する本の関係する部分を横断的につなぎ、利用者の目的に応じた編集が自由にできるようにすることである。第三は便利な読書末端機能の提供である。
・インターネットは実に巨大な国際的な電子図書館であることがわかってくる。
・電子新聞が広く社会に普及するための必須条件は、それを読む装置がポータブルでなければならないことである。
・辞書は言葉を言葉で説明するという立場を取っている書物である。
・普通の本でも長時間読んでいるとつかれるが、コンピュータの表示装置の文章を長時間読むことは苦痛である。そういった時にその本をコンピュータが朗読して聞かせてくれると助かる。
・図書館で広く行われている分類体系は一八七六年にM・デューイが提案した十進分類法の発展したものである。
・調査研究するために読書をする場合を考えよう。(中略)こういった人たちの読書は本一冊を始めから終わりまで読んでゆくといったことではなく、一冊の本の中でその人の目的にとって必要と思われる部分だけを要領よく読んだり、抜き書きしたり、メモをとったりする。したがってそのような人たちは自分が読みたい部分が検索によってはきりと指示されることを望んでいるのである。
●書籍『電子図書館』より
長尾 真 著
岩波書店:新装版版 (2010年3月初版)
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