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帝国データバンクは「出版業界 2009年度決算調査」の中で、書店の上位10社の売上高と利益額を発表しました。調査対象の書店数は299社。準大手クラスの書店が健闘、小規模書店は厳しいという発表がされました。
2007年度決算から2009年度決算を調査すると、2009年度決算の売上上位10社中5社が2期連続増収。また、売上上位30社を見ても14社(構成比46.7%)が2期連続増収。
一方で、売上31位以下では2期連続増収になったのは16.0%にしか過ぎず、45.7%が2期連続減収になるなど、小規模の書店経営業者の売上高は振るわない状況。
また、書店経営業者で唯一年売上高が1000億円を超える業界最大手の紀伊國屋書店と3位の有隣堂は2009年度決算が減収、2位の丸善は2期連続の減収となるなど大規模書店チェーンも伸び悩みが目立っています。
損益状況としては、売上上位10社中7社が2期連続最終黒字を計上。売上上位30位で見ても、20社(構成比66.7%)が2期連続で最終黒字を計上。大手書店のなかで、2期連続で最終赤字となったのは丸善のみ。
出版不況と言われ続けているなかでも、中堅以上の書店経営業者は利益を確保することができていると言えるようです。
一方で、売上31位以下では68社(同25.3%)が2009年度決算で最終赤字を計上し、そのうち38社(同14.1%)は2期連続の最終赤字。売上げだけでなく損益面から見ても小規模の書店経営業者の業績が悪いことがうかがえます。
それでは、書店における上位10社の売上高と利益額をご紹介したいと思います。
商号 |
2008年度 売上 (百万円) |
2009年度 売上 (百万円) |
売上推移 |
2008年度 利益 (千円) |
2009年度 利益 (千円) |
損益状況 |
|
1 |
紀伊國屋書店 |
119,832 |
114,509 |
2009年度減収 |
303,000 |
335,000 |
2期連続黒字 |
2 |
丸善 |
95,853 |
88,975 |
2期連続減収 |
▲509,000 |
▲723,000 |
2期連続赤字 |
3 |
有隣堂 |
54,659 |
53,753 |
2009年度減収 |
136,194 |
34,535 |
2期連続黒字 |
4 |
阪急リテールズ |
46,700 |
52,899 |
2期連続増収 |
5,288,602 |
▲416,022 |
赤字転落 |
5 |
ジュンク堂書店 |
42,169 |
44,666 |
2期連続増収 |
66,000 |
▲1,126,000 |
赤字転落 |
6 |
ブックオフコーポレーション |
40,647 |
44,462 |
2期連続増収 |
1,015,490 |
1,126,317 |
2期連続黒字 |
7 |
フタバ図書 |
35,110 |
39,685 |
2期連続増収 |
220,257 |
258,440 |
2期連続黒字 |
8 |
未来屋書店 |
36,700 |
36,000 |
2009年度減収 |
394,880 |
511,007 |
2期連続黒字 |
9 |
トップカルチャー |
28,503 |
28,508 |
2期連続増収 |
352,687 |
394,920 |
2期連続黒字 |
10 |
三洋堂書店 |
28,497 |
27,975 |
2009年度減収 |
168,968 |
46,116 |
2期連続黒字 |
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