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植村 八潮 氏(書籍『電子出版の構図』より)

このページは、書籍『電子出版の構図(植村 八潮 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・米国と日本では本に対する愛着に彼我の差がある。平均的な米国人は、装丁、紙質、組版など、本の物理的な品質に対して日本人ほど配慮をしない。彼れにとって読書は情報消費行為に近く、バカンスに何冊もの本を持って行き、読み終われば捨てて帰ることもいとわない。日本人は本を捨てることに抵抗感があり、それが新古書店へ本を持ち込むモチベーションになっているとも言える。


・4000社と言われる出版社のうちで、日常的に活動している書籍出版社は2000社程度だろうか。その大半が中小零細企業である。このように小資本企業でも出版を営める日本だからこそ、多様な出版物が生み出されてきたのだ。誇るべきことである。


・百万塔陀羅尼 (中略)

世界最古の印刷物。770年に称徳天皇が国家安泰を祈念するため、『無垢浄光大陀羅尼経』に基づき、陀羅尼を100万巻印刷し、小型の塔に納めて10万基ずつを10大寺に奉納したものとされる。


・プリウスのオーナーに対しては、環境に理解のある知的なイメージを売ることに成功している。


・マンガはもともと大部数のメディアである。長期連載の人気マンガである『美味しんぼ』のように20年で1億冊を突破したものもある。


●書籍『電子出版の構図~実体のない書物の行方』より
植村 八潮 著
印刷学会出版部 (2010年7月初版)
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