このページは、書籍『たった三行で会社は変わる(藤田 東久夫 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・企業家は失敗談を多く語るが、サラリーマンは成功談ばかりくり返す。
・出戻り社員大歓迎・縁故採用大歓迎
サトーは人事についても少し変わったところがある。会社を退職して他社に勤めた人が、何かの拍子にまた戻ってくることがあるのだ。
・環境の変化は読みきれないから自分が変化するしかない(中略)
数年経って目に見える大きな変化は、実は1日1日の小さな変化の積み重ねでしかないのに、我々はその1日1日の変化は見えないのだ。
変化と行動の経営とは、このことに真摯に思いを致すことである。つまり、経営とは日々の企業活動であり、それゆえ毎日のように意思決定と行動を迫られているのに、日々の変化は読みきれるものではないという無常の摂理から出発するのである。
・創発インフラの機能の主なものとして以下の4つをあげることができる。
①思いつき・ひらめきを創出する知識の土壌
②行動への指針
③結果を得るための意思決定と把握
④リアクションの把握
・企業の成長(環境適応)
環境の変化は読みきれない
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計画的・管理的なマネジメント機能では、データ収集と分析に時間がかかり、後手に回ってしまう
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自分で変化し、環境からの反応を得て環境をつかむ
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変化するには、思いつき・ひらめきによるトップのリーダーシップ機能が不可欠
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そのためには、社員一人ひとりとの直接のコミュニケーションによってトップのための創発インフラを形成する必要がある
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良かれと思って行動する → 環境から反応を得る
・三行定報制度(中略)
三行定報制度の原型は1976年に遡るから、2006年の今日まで約30年続いていることになる。最初はB5判一枚の報告で幹部のみ提出していたものが、短文化し、、社員全員へと展開していったのである。
・6名のフィルタリング担当が直感で取捨選択
毎日トップに提出されるものは1600通の中から選ばれた約40通/日である。
.・三行定報び2つの重要な機能とは
1 トップのための創発インフラを形成することにより、トップにリーダーシップ機能を発揮させる。
2 ミクロ・マクロのフィールドバックによってトップに個の中に全体を見いださせる。
・サトーの三行定報に見られるような、トップと社員一人ひとりとの日常不断の対話は、サトー以外にも例えば北海道の菓子の老舗「六花亭製菓(株)」(http://www.rokkatei.co.jp/)や男性化粧品で著名な「(株)マンダム」(http://www.mandom.co.jp/)にも見られる。
・三行定報の効用については、変化と行動の経営に関する重要な機能以外にもさまざまに考えられるので、以下に整理しておこう。
(1)社員の考える力、文章力の向上
(2)毎日のネタ探しからくる問題意識の向上
(3)何でも言える(言わざるを得ない)自由闊達な社風の醸成
(4)内部告発リスクの先取り(これも毎日のネタ飢えによって促進される)
(5)変化を喜ぶ体質の育成(これも毎日のネタ飢えによって促進される)
(6)情報に対してトップを謙虚にさせる
(7)ベスト(ワースト)プラティクスの共有
(8)ミクロとマクロの創発(アイディアの宝庫=創発インフラ)
(9)個の中に全体を見いだす
(10)社員を前向きにする(経営参画意識の向上)
(11)リアクションによってトップ指示の浸透度が測れる
・環境の変化は読みきれない。そこで、管理的マネジメントに頼らないトップのリーダーシップによって各社員と三行の短文を用いて不断に対話し、環境のいかんにかかわらず大小の変化を主導(自己変革)して、行動と結果の連鎖の中から環境適応=持続的成長を果たす以外にない。
●書籍『たった三行で会社は変わる~変化と行動の経営』より
藤田 東久夫 著
ダイヤモンド社 (2007年1月初版)
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