このページは、書籍『ドリルを売るには穴を売れ( 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・マーケティングとは価値を提供して対価をいただくこと
・価値の源は人間の3大欲求(中略)
●自己欲求
欲求の内容:他人と無関係に、自分の中で完結する
欲求の例:もっと成長したい。自分の思うとおりに生きたい。自分のことだりを貫きたい。
充実感を得たい。ストレスを発散したい。
●社会欲求
欲求の内容:他人との関係においてよく思われたい
欲求の例:名誉欲、良いものをみせびらかしたい、ちやほやされたい、異性にもてたい、
家族と楽しい時間を過ごしたい。
●生存欲求
欲求の内容:行き続けたい、肉体的な快楽
欲求の例:生きるためのお金が欲しい。駅から近い暖かい家に住みたい。
おいしいものを食べたい。
・どのように顧客を分ければいいのか(中略)
女性20~34歳=「F1」、女性35~49歳=「F2」、女性50歳以上=「F3」と分類される。男性の場合は、男性20~34歳=「M1」、男性35~49歳=「M2」、男性50歳以上=「M3」
・「他店ではなく、なぜ当店にいらしていただけるのですか?」というものだった。コレに対する答えは、
●店員さんの愛想がよくて好き
●料理がおいしい
●店内が明るくて開放感がある
●電源コンセントが多いのでパソコンが使える
●流れている音楽が快適で、リラックスできる
●テーブルが大きいから書く物ができる
●トイレが広くてキレイ(中略)
「料理を食べにだけイタリアンレストランに来るわけではない」
・顧客に業界の垣根はない(中略)
ハンバーガー市場におけるマクドナルドのシェア(2005年)は圧倒的で、70.1%にも上る。しかし、これはあくまで「ハンバーガー市場」におけるシェアである。マクドナルドの競合は、モスバーガー、ロッテリア、フレッシュネスバーガーなどのハンバーガーチェーン各社だけだろうか?実際にはそんなことはなく(中略)
売り手は業界のライバルを意識していても、顧客は「ハンバーガー業界」にこだわっているわけではない。自分の求める欲求を満たすことができれば、顧客にとって業界の垣根などどうでもよいことなのだ。
・3つの差別化戦略
手軽軸
◎早い ・・・・・・ 忙しいから早くすませたい
◎安い ・・・・・・ 給料日前だから安いところで
◎便利 ・・・・・・ 雨が降っているから近いところで
商品軸
◎最新技術 ・・・・・・ 最近できた雑誌で話題のあの店に
◎最高品質 ・・・・・・ 友人と会うので落ち着けるところで
密着軸
◎ 顧客をよく知っている ・・・・・・ わたしの好みを知っている店で
・・・・・・ 気心の知れているあのオヤジの店に
・差別化戦略は必ずどれかに絞る
・差別化の方法は、「手軽軸」「商品軸」「密着軸」の3つ。
手軽軸では、ある程度の品質のものを安く、便利に提供する。
商品軸では、最高品質の製品やサービスという売り物を主とする。
密着軸では、顧客に密着して徹底的に顧客のニーズに応える。
・競合より高い「価値」をお客さまに提供すれば、「勝ち」はついてくる。
・あなたはドリルを売ることが目的かもしれないが、顧客にとってドリルは単なる手段であって、目的は穴を空けることなのだ。つまり、価値を実現するために製品を買うのであって、その逆ではない。
・あなたは時計を売っているいるのかもしれない。しかし時計を買う顧客は、「時間がわかる」という価値を、そして「ステータス」「優越感」などを買っているのだ。
・「よいものさえ作れば売れる」とよく言う。よいものを作ることが必要条件ではあるが、十分条件ではない。(中略)買ったことがない人には、よいだろうと「感じてもらうこと」が重要なのだ。そのためには、価値や差別化ポイントを「伝える」ことが必要になる。その「価値を伝える」ことが広告・販促の役割だ。
・TDRの運営会社であるオリエンタルランドの公開資料から具体的に見ていくと、売上構成は次のようになっている。
TDRの売上構成
◎チケット 44%
◎物販 34%
◎飲食 22%(中略)
TDRの平均滞在時間は、なんと8.4時間というすさまじい数字だ。8時間いれば、まず2食はするだろう。(中略)
こうなると、TDRは「テーマパーク」というより、巨大なショッピングセンターだといえるだろう。その結果として、顧客単価9220円という素晴らしい数字をあげている。
・わたしの経験から、人が大きく伸びるのは3つの条件があると思う。ひとつめは、自分の実力を超えるゴールが設定されていること。ふたつめは、自由に動けて自分のその責任を負う、という自由と責任のセット。自由だけでは無責任になり、責任だけだとやる気を失ってしまうものだ。(中略)3つ目が、支えてくれる指導者(メンター)の存在。
●書籍『ドリルを売るには穴を売れ』より
佐藤 義典 著, 監修
青春出版社 (2006年12月初版)
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