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日本の年齢階層別　読書人口　　(寄稿：冬狐洞隆也氏)

ヘビー読者層とは月に3冊以上読む読者と言われている。ヘビー読者層が全国に1,654万1千人いるが、この人達がライト読者層と共に出版業界を支えてきたと言っても過言ではない。今後も影響を与えていくであろう。では、年齢の階層別に読者人口をご紹介したい。
　

	16歳 ～ 19歳	20歳代	30歳代	40歳代	50歳代	60歳以上
ヘビー読者層	1,086	3,388	3,222	3,150	3,257	2,438
ライト読者層	1,491	5,478	7,213	6,858	6,969	5,357
合計	2,577	8,866	10,435	10,008	10,226	7,795

※単位は、千人
※電通総研推計　2009年3月
※ヘビー読者層とは、月に3冊以上読む人
※ライト読者層とは、月に2冊以下の人

そして、この『ヘビー読者層』が今後の電子書籍の中核を担っていく可能性が高いと言われているが、『読者は出会ったときが新刊である』との原則がある以上、自分が読みたい本が容易に手に入るものなら、電子書籍でなくても不都合は無いと考えている。よって電子書籍への期待は中途半端に終わるであろう。

1ヶ月に何冊本を読むか

年代	読まない	1～2冊	3～4冊	5～6冊	7冊以上	分らない
16歳～19歳	47.2	30.6	16.7	2.8	2.8	―
20歳代	38.0	38.0	13.3	5.1	5.1	0.6
30歳代	42.4	39.4	11.6	3.0	3.0	0.7
40歳代	38.9	41.8	11.4	3.9	3.9	―
50歳代	38.8	41.3	13.0	3.3	3.0	0.6
60歳以上	55.5	30.1	7.9	2.8	3.0	0.7
全体	46.1	36.1	10.7	3.3	3.3	0.5

※文化庁資料2009年　雑誌やマンガを除く
※単位は、％

両親が読まないと子供も読まない

全体で『読まない』と回答した比率が46.1％で年代別で目立つのは10歳代と60歳代以上である。本当の本好きと考えられる『5冊以上読む』と回答している人の比率は60歳代であろうと10歳代であろうと年齢層でも大きな開きは無いことが読み取れる。

「朝の10分間読書」や『本の読み聞かせ』などで、読書の楽しさを知ってもらおうと全国の小・中・高校で取り組んでいるが、これらの読書運動はやらないよりはやった方が良いがアンケートでは両親が読まないと子供も読むことが長続きしないとの結果も出ている。

『子供は親の背中を見て育つ』と言うくらいで家庭の習慣が良く出てくると言われている。今後の急激な少子化と電子教科書が出版業界に与える影響は少なからず出てくる。読書人口はあらゆる手を使い減少させてはならないと考えるが、読んだ振りをしている40歳代や50歳代の子供たちが本当の読書好きが何割居るのだろうか。

寄稿：出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏