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明治時代、「雑誌」と「ビール」どちらが高かった？

明治10年、ビール（大ビン1本）の値段は16 銭です。それに対し、雑誌の値段の平均は4銭～5銭程度。ビールのほうが高かったのです。

では、明治時代や大正時代、昭和初・中期の雑誌はいくらで売れられていたのでしょうか。その当時の物価と比較して高かったのか、安かったのか、書籍『雑誌の死に方』(浜崎広著)から、雑誌と生活用品の値段を比較した一覧をご紹介したいと思います。
　

雑誌名	雑誌の値段	生活用品名	年代	生活用品の値段
明治初期～10年代
明六雑誌	5 銭	牛乳	明治8年	5 銭
圑圑珍聞	5 銭	おしるこ	明治10年	3 銭
東京經済雑誌	7 銭	ビール（大ビン1本）	明治10年	16 銭
小學雑誌	3 銭 5 厘	味噌（1キロ）	明治13年	5 銭
女學雑誌	5 銭	コーヒー	明治19年	3 銭
明治20年代
國民之友	8 銭	公衆電話（1通話5分）	明治23年	5 銭
反省會雑誌	3 銭	化粧石鹸	明治23年	12 銭
都の花	10 銭	天どん	明治26年	3 銭
風俗画報	10 銭	醤油（1.8リットル）	明治26年	9 銭
小國民	2 銭 5 厘	おしろい	明治28年	10 銭～20 銭
太陽	15 銭
新小説	12 銭
明治30年代
實業之日本	10 銭	とんかつ	明治30年	7 銭～8 銭
女學世界	20 銭	映画館入場料	明治30年	20 銭
文藝界	30 銭	アイスクリーム	明治35年	15 銭
家庭の友	5 銭	カレーライス	明治35年	5 銭～7 銭
新公論	12 銭	タバコ	明治39年	4 銭
婦人畫報	25 銭
日本少年	10 銭
婦人世界	15 銭
明治40年代
演藝畫報	30 銭	サイダー	明治40年	10 銭
婦人之友	6 銭	キャラメル（10粒入り）	明治41年	10 銭
雄辯	20 銭	たいやき	明治42年	1 銭
白樺	18 銭	目薬	明治44年	10 銭
青鞜	25 銭	納豆	明治45年	3 銭
講談倶楽部	18 銭
大正時代
少年倶楽部	15 銭	カステラ	大正5年	40 銭
婦人公論	20 銭	そば（もり・かけ）	大正8年	7 銭
主婦之友	15 銭	豆腐	大正11年	5 銭
赤い鳥	18 銭	バター（半ポンド）	大正14年	61 銭
改造	60 銭	ゆかた	大正14年	70 銭～80 銭
新青年	30 銭	放送受信料	大正15年	1 円
婦人くらぶ	80 銭	万年筆	大正15年	3 円 50 銭～5 円
小學六年生	35 銭
文藝春秋	10 銭
苦楽	1 円
旅	40 銭
ＫＩＮＧキング	50 銭
昭和時代(戦前期)
富士	50 銭	電球	昭和2年	45 銭
女人藝術	40 銭	動物園入場料（大人）	昭和3年	15 銭
グロテスク	70 銭	コロッケ（1個）	昭和5年	2 銭
平凡	50 銭	三輪車	昭和7年	7 円～8 円
婦人サロン	35 銭	砂糖（1キロ）	昭和11年	40 銭
山と渓谷	50 銭
セルバン	10 銭
探偵小説	40 銭
短歌研究	50 銭
文學	80 銭
大法輪	50 銭
スタイル	20 銭
昭和時代(戦中期)
新女苑	60 銭	懐中電灯	昭和12年	90 銭
ドイツ語	35 銭	自転車	昭和14年	80 円～100 円
科學朝日	50 銭	乾電池（単1）	昭和17年	15 銭
時局雑誌	60 銭	学帽	昭和17年	10 円
若櫻	50 銭	牛肉（100グラム）	昭和19年	46 銭
文藝	1 円 23 銭

※書籍『雑誌の死に方―“生き物”としての雑誌、その生態学』(浜崎広著)より
※生活用品の値段は週刊朝日編『値段史年表』より
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　2011 05/19 / 固定リンク