このページは、書籍『「ことば」のタブーがわかる本』(知的生活追跡班 著, 編集)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・うっかり使うとイメージダウンのひと言
◎あえて言う必要がないムダな「前置き」
□「私の独断と偏見ですが」(中略)
□「聞き流してもらっていいんだけどね」(中略)
□「ぶっちゃけ」(中略)
□「はっきり言って」(中略)
この言葉は、「いままで黙っていた本音を言わせてもらうと」というニュアンスを含むため、大した話でもないのに、こう切り出すと、相手を身構えさせた分、「な~んだ、大げさに」と鼻白ませることになるのだ。
□「正直に申しまして」(中略)
いままで「本心を明かしていなかったのか」「嘘をついていたのか」と相手に
不信感を抱かせることになる。
□「じつは」(中略)
“相手が知らないこと事実”を話さなければ、前置きとしてしっくりこない。
□「おもしろい話がありまして」(中略)
「おもしろい話」があるときほど、淡々と話しはじめたほうが効果は高くなる。
□「誤解を恐れずに申しますと」
このひと言をいったあと、大胆な主張を展開するのであればまだいい(中略)
□「言い訳するわけじゃないんですが」(中略)
□「本当はこんなこと言いたくないんだけど」(中略)
□「あなたに言っても始まらないけど」(中略)
相手にイヤな印象を与えてしまうひと言
◎言ってもいいことは何ひとつないタブー語
□「君、間違っているよ」(中略)
□「わかってないなあ」(中略)
□「~のクセに」(中略)
これは、絶対のタブー語。「女のクセに」「ヒマ人のクセに」「大した稼ぎもないクセに」「出世もできないクセに」などは、すべて「~の分際で」というニュアンスを含み、相手を全面否定する言葉。
◎こんな“ネガティブことば”を使ってはいけない
□「悪い」(中略)
□「嫌い」(中略)
□「難しい」(中略)
□「安物」(中略)
□「狭い」(中略)
□「無神経」(中略)
□「品がない」(中略)
□「幼稚」(中略)
□「失敗」(中略)
□「優柔不断」(中略)
□「時代遅れ」(中略)
□「信念がない」(中略)
□「やることなすことなってない」(中略)
□「経験が足りない」(中略)
□「傍若無人」(中略)
・「こそあど」言葉は極力避ける
指示語である「これ」「それ」「あれ」「どれ」などは、会話では便利な言葉だ。ところが、文章では、「アレって何?」と聞き返すことはできないため、読み手に多くなってしまう。
・上司、部下、取引先…にこの言い方は禁物です!
◎上司・先輩が呆れ返るこんなフレーズ
□「課長、おすそわけです」(中略)
おすそわけは、漢字では「御裾分け」と書き。もともと余った着物の裾を分け与えることを指す。余りものを“めぐんでやる”といったニュアンスがあるのだ。課長に渡すときは「課長、よろしかったらどうぞ」と言えばいい。
・相手の名前に略字体を使うのはNG
宛名を書くとき、相手の名に使われている漢字を勝手に略字体や新字体に直してはいけない。たとえば「澤田」を「沢田」、「斎藤」を「斉藤」と勝手に書き換えるのはNG。
・みんなが知らない旅行代理店の「三禁句」とは?
旅行代理店を利用するお客には、新婚旅行や夫婦の熟年旅行など、カップル客が多い。(中略)
「切れる」「別れる」「離れる」の三禁句だ。たとえば、パスポートの期限切れを確認する際、「期限が切れていないか、ご確認ください」と言うのはタブー。「パスポートは有効期限内でしょうか?」「期限は来ていませんね?」などと言い換える。
・ナンバープレートに使われない文字
「お」「し」「へ」「ん」の謎(中略)
使われない理由はそれぞれで異なり、まず「お」は「あ」と形が似ているので、見間違いを防ぐため。「し」は「死」を連想させて縁起が悪いから。「ん」は発音しにくいからだ。
そして、「へ」は「屁」を連想させるところが、ナンバープレートの文字としてふさわしくないとされている。
・関東と関西で「たぬきそば」が意味する大きな違いとは?(中略)
大阪のそば屋で「たぬき」を頼むと、どうなるか?すると、天かすではなく、油揚げ入りのそばが出てくる。関西では、「きつね」は油揚げ入りのうどん、「たぬき」は油揚げ入りそばを指すのだ。
つまり、関西では「きつね」も「たぬき」も、麺の上に油揚げがのっているのである。
なお、大阪では、天かす入りのそばは、「はいからそば」と呼ばれていることが多い。
・最近聞かなくなったあの「ことば」の真相
◎ひと言で「古い!」と言われてします死後
□「目が点」(中略)
□「フィーバー」(中略)
□「ルンルン」(中略)
□「オヤジギャル」(中略)
□「新人類」(中略)
□「耳をダンボにする」(中略)
□「逆さクラゲ」
連れ込み旅館のこと。(中略)
□「ボイン」(中略)
□「コール天」
織物のコーデュロイのこと(中略)
□「社会の窓があいている」(中略)
・ついついこんな「言い方」していませんか?
◎ほめているようでかなり失礼な日本語
□「力作ですね」
「力作」という言葉には、「努力は認めるが、内容は大したことがない」というニュアンスが含まれてしまう。(中略)
□「さすが○○大卒」(中略)
「この人は学歴でしか評価できないのか」とがっかりする(中略)
□「見直しましよ」
「見直す」は、これまで気づかなかった価値を認めるという意味の言葉。目上に対して使うと、相手は「これまでは、どう思っていたんだ」と気分を害することになる。「改めて感服しました」など、「改めて」という言葉を使って、ほめるといい。
・×「シュミレーション」→○「シミュレーション」
模擬実験のことを「シュミレーション」と言う人が多いが、正しくは「シミュレーション(simulation)」。
・×「バック」→○「バッグ」
日本人には「鞄」のことを「バック」という人が少なくない。しかし、鞄は英語で「バッグ(bag)」、最後の音は「ク」ではなく「グ」だ。
・×「ベット」→○「ベッド」(中略)
(bed)(中略)
「ド」を「ト」と言い間違え、「ベット(bet)」というと、「賭ける」という意味になってしまう。
◎間違ったらマズい「ことわざ」
×「あらステキ、マゴにも衣装だわ」(中略)
「マゴにも衣装」は「馬子にも衣装」と書く。(中略)「つまらない者でも、外見を飾れば立派に見える」と、もっぱら皮肉ったり揶揄するときに使う言葉だ。ほめ言葉のつもりで使うと、失礼になる。
・大人なら絶対言わない基本の「タブー語」
◎「失礼なヤツ」と思われる若者ことば(中略)
□「こちら、ステーキになります」(中略)
本来、「~になります」は、状態が変化したときや、時間が経過したときに使う言葉だから、この言い方は誤用である。
□「よろしかったでしょうか」(中略)
過去形で確認するのは、変な日本語。(中略)
注文を復唱したいときは、「以上でよろしいでしょうか?」と現在形で確認したほうがいい。
◎かなり失礼になる人の呼び方
□「下請けの」
自社のことを「ウチは下請けだから」などと言う分に問題ないが、他社に向かって言うのは失礼になる。「協力会社」と呼ぶのが企業社会の常識。
□「~屋さん」(中略)
当人に向かって「今日、お願いしている電気屋さんですか?」などと呼ぶのは失礼。「○○社の××さんですね」と正式な名前で呼ぶのが大人のマナー。
◎とにかくぶしつけに思われる禁断フレーズ
□「今日は私がおごります」
目上の人に対して「おごる」というのは失礼。「今日は、私に勘定をもたせてください」というのが適切な表現。
・あなたの評価をガクンと落とすタブー語
◎お客様がカチンとくる禁止語(中略)
□「どういうご用件でしょうか」(中略)
客に声をかけkるとき、「どういうご用件でしょうか」と聞くのは失礼。そういうときは、「よろしければ、ご用件を承ります」と言うことだ。
●書籍『「ことば」のタブーがわかる本』より
知的生活追跡班 著, 編集
青春出版社 (2010年3月初版)
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