このページは、書籍『情報力』(橋本 大也 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・私が資料として使うデータはネットにあるものが9割・・・・・・つまり、それは潜在的には誰でもアクセス可能な情報だったのだ。だが、そうしたデータを見つけて整理してやると経済的な価値が出てくる。
・情報の価値とは「量から出てきた質」ということだと私は考えている。検索エンジンの検索結果が100万件でてきても、その中から自分にとって必要な情報がどれかがわからなければ意味がない。圧倒的大量の情報を扱うことはもはや長所ではなく、前提にすぎない。大切なのは、情報とは知識構造に変化を与えるものでなければならないということだ。
・Kizasi.jp (http://kizasi.jp/)
ブログ上で流行している最新の話題を10分おきにチェックできる
・情報処理の流れは4段階(中略)
情報収集→情報処理→情報分析→情報活用
情報を集めて、並べて、引出し、使う。
・検索の達人が使っているフレーズとは(中略)
サイトマップ サイトの目次ページを見つけることができる追加後
とは 定義を見つけるための接尾語
といえば 連想関係を見つけるための接尾語
ってどうよ カジュアルな評判を見つけるための接尾語
・信頼できる情報だけを見つけ出せ
オプション検索でキーワードを絞り込む(中略)
仕事に使えるオプションワード(中略)
●東京大学のサイト内だけを探す
site:*.u-tokyo.ac.jp キーワード
●官公庁のサイト内だけ探す
site:*.go.jp キーワード
●パワーポイント文書だけを探す
filrtype:ppt キーワード
・クラウドから情報を集めることができるWebサービス
人力検索はてな http://q.hatena.ne.jp/
伝統的にITやコンピュータ系の質問に強い
OKWave http://okwave.jp/
幅広い質問に対応(中略)
Yahoo!知恵袋 http://chiebukuro.yahoo.co.jp/(中略)
最大規模なのでたくさんの回答をもらいやすい
若い年齢層の話題にも強い印象
・私はこの5年間で2500冊以上の本を買い、1500冊以上を読み、1000冊以上の書評をブログに書き、一般公開してきた。
・「面白い本」というのは次の3条件を満たす本のことだ。
1 読み手の読書の動機づけが充分で
2 未知の内容が書かれており
3 難易度や趣味が今の自分に適合する
・本を選ぶには、アマゾンのようなネット書店と、街のリアル書店のそれぞれの長所と短所を意識して本を選ぶことが重要だ。本とのセレンディピティ(幸運な出会い)を期待するならリアル本屋に軍配があ上がる。人間の眼の探索力をとても強力だ。(中略)
一方、ネット書店は探す本のイメージやキーワードが明確なときに便利だ。膨大なデータベースを検索すれば、適合する関連図書ももれなく見つけることができる。(中略)自分の関心を深めていく読書に向いている。他人のつけたレビューや点数評価を参考にしたり、書評サイトやブログ記事を参考にじっくり吟味できるのもネットの長所だ。
・リアル書店の長所と短所
○新刊が中心である
×重たい本、大きな本は持ち帰りが面倒
×行ける時間が限定される
ネット書店の長所と短所
○過去の本を含めて網羅的な在庫
×モノとしての質感がわかりにくい
○いつでも行ける(携帯でのアクセスが便利)
・速読よりも「即読」で効率よく情報吸収
読みたいと思った本を即座に読む=「即読」
・意欲満々の朝の往路は硬い本を読み、仕事帰りには柔らかい本を読むわけだ。知識を得る読書では、入門・総論本は先に、専門・技術書は後にいう順序も大切だ。予備知識があれば理解が速くなる。
・即読を極める上でもう1つ重要なのが面白くない本を即座に捨てることだ。前半を読んでピンと来ない本が縁がなかったと思ってあきらめよう。義務感や根性で後半を読んではいけない。
・読んだ本は即座に情報パーツ化せよ(中略)
書くことで記憶に定着させる(中略)読書メモを書くことで、内容を記憶に深く定着できることだ。(中略)意味のあるまとまり一旦作っておけば忘れにくくなる。
・エビングハウスの忘却曲線
読んだ本や聞いた話は・・・・・・
20分後 42%を忘却 58%を覚えていた
↓
1時間後 56%を忘却 44%を覚えていた
↓
1日後 74%を忘却 26%を覚えていた
↓
1週間後 77%を忘却 23%を覚えていた
↓
1ヵ月後 79%を忘却 21%を覚えていた
メモを残して記憶に定着させる
メモをデジタル化していつでも検索できるようにする
= 知識資産
・ブログ=外部脳!?(中略)
他者への説明が未来の自分への説明になるのだ。(中略)
ブログ=外部記憶装置
・Baboo (http://babooo.kayac.com/)
ネット上でブレインストーミングができる
・デジタル文具を使いこなせ!(中略)
ペンで書いた文字や絵をデジタルデータに変換できるデジタル文房具で、デジタルペンを使うと、オフラインでノートを相手にした思考内容と、コンピュータに残した思考内容を統合できる。(中略)
また、デジタルペンの中には、文字認識機能があるものもあるので、手書き文字をテキストデータに変換すれば検索ができるようになる。
私の場合、エアペン(http://www.airpen.jp/)という製品を自宅と職場で2台愛用している。エアペンが素晴らしい点は、デジタルツールを使っていることを意識させないところである。(中略)
自然に発想を書き留めておけば、自動的にデジタル&アナログが同時に蓄積させるお得感が最大の魅力である。
・玉石混合の情報から玉を見つける(中略)
立ち位置が違う人の意見を参考にする(中略)同じ事実でも、立ち位置が違えば異なる解釈が生まれるものだ。(中略)
たとえば、リストラのニュースが出たとき、従業員は反発するだろうが、投資家は歓迎するだろう。経営者は新規事業に意欲的で語るが、アナリストは否定的な見解を述べるかもしれない。視差が違うと結論が異なる。
この視点こそ情報を立体的に分析するのに最高の材料なのである。
・Rekisa (http://frozenlib.net/rekisa/)
複数のテキストファイルの中身の違う部分を可視化する
・消えたWeb情報を見つけ出す(中略)
The Wayback Machine(http://www.archive.org/web/web.php)には、Web上の過去の情報のバックアップが保存されている。調べたいページのURLを入力すると、90年代から今日までのカレンダーが表示される。
・人物を分析する際には便利な検索エンジンとしてSpysee(http://spysee.jp/)がある。Spyseeでは、人物名から、Web上で公開されている顔写真、プロフィール、関連ページを一覧できる。さらにその人物と近しい人間関係の図や、属性(社長、女優、ブロガー、学者、研究者など)を円グラフで表す。
・情報デザインの研究者リチャード・S・ワーマンは情報論の名著『それは情報ではない』(MdN)の中で「情報を構造化する方法は、位置(Location)、アルファベット(Alphabet)、時間(Time)、カテゴリ(Category)、連続量・階層(Hierarchy)の5つだけだ」と述べている。これは、5つの要素の頭文字をとってLATCHと呼ばれる。(中略)
【分類の軸】 【例】
Location 位置 地図、案内図
Alphabet アルファベット 辞書・電話帳
Time 時間 カレンダー、テレビ番組表
Category カテゴリ Yahoo!のカテゴリ分類、図書館分類
Hierarchy 連続量・階層 レストランの星評価、順位評価
・トヨタには、あらゆる企画書をビジュアルを用いてA3用紙1枚にまとめる文化があるという話は有名だ。その理由は、整理する過程で無駄が削られ企画の特徴が明確になるから、そして、読みやすい1枚だからこそ稟議プロセスを容易通過し、最終決裁までたどりつくからだと言われる。
・命名ヤギさん (http://www.vector.co.jp/soft/winnt/personal/se387841.html)
ネーミング候補を自動生成する命名支援ツール
・情報の信頼性は「情報の突出度×解釈の中身」ではかることができると結論している。高く評価してもらえるような中身も重要だが、それ以前に、目にとめてもらえなければ、このプロセスが始まらないことに注目しよう。
・権威のある情報パーツ
●有名人、知識人、権力者の言葉の引用
●大学や研究所の研究成果の引用
●政府や自治体の発表する統計データの引用
●辞書や事典の定義の引用
●法律や憲章の引用
●書籍『情報力』より
橋本 大也 著
翔泳社 (2009年1月初版)
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