このページは、書籍『読ませる技術』(山口 文憲 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・うまく書けそうもないことは書いてはいけない
・まずい文章には一定のパターンがあります。まずい文章というのは誰が見てもまずい。
・「うまく書けそう」なことを選ぶポイントをいくつかあげてみましょう。
誰かが書いていることは書かなくてよい
(ポイント1)すでに誰かが書いていることは、書いてはいけません。(中略)
(ポイント2)世間の常識をなぞってはいけません。(中略)
身近な小さな発見を書く(中略)
(ポイント3)身近なことを書けばいいんです。(中略)
(ポイント4)オリジナルな切り口で勝負する。(中略)
・自分が書きたいことを書くな。ひとが読みたいことを書け
・人にはいいたいこと、書きたいことがある------それが文章を書くということの原点だと思っている人がいるとしたら、それはまちがいです。まちがいだというのはいいすぎだとしても、相当にゆがんでいる。あまりに自己中心的な考えです。(中略)
・書くほうに書きたいことがあっても、それを読むほうが読みたいかどうかはわからない。そこのところを出発点にしなくてだめです。
・他人はあなたの人生に関心などありません。また、関心を持ついわれもない。それはあなただって同じはずです。
・読者は嫉妬深くて猜疑心が強くてあげ足取り
・文章に必要な六つの要素
まず第一は、テーマ。日本語でいうところの「主題」ですね。(中略)
ふたつ目は、ロジック。これは「切り口」というか「理屈・論理」です。主題をどういうリクツで展開するのか。(中略)
三つ目は、プロット。そのテーマと理屈をどういうふうに具体的な文章に仕立てるのか。映画や芝居の用語でいえば「筋書き」です。(中略)
四つ目はスタイルです。(中略)つまり文体のこと。どういう文体で書くかということです。(中略)
五番目はギミック。これは演劇や映画、アートの方面でよく使うことばで、ようするに冗談、しゃれ、面白がらせ、ギャグ、ダジャレといったものがこれにあたります。
・(※文章の基本形には)ひとつだけ、これは守ったほうが無難だろうということがあります。それは「首尾一致」。これは大事です。簡単にいえば、頭に振った話を最後にもう一回振るということ(中略)
「首尾一致」は、本当に基本のテクニックで、ユルい話、グズグズの話であればあるほど、効果がある。なんとか文章がまとまった感じになります。ということは、文章というのは「入口と出口」が問題だということです。
・接続詞を入れすぎるとうるさくなります
・文章を読む面白さも、まったくこれと同じなんですね。文章というものは、
A 話と話の間に距離があればあるほど面白く、
B 話と話の間に段差(手前が低くて向こうが高い)があればあるほど面白い。
・読者が予期しなかった展開(中略)つまり、この驚き、意外性が、面白さということなんですね。
・それまでの文章のなかに異物として挿入するのが(※カギ括弧)本来の使い方です。(中略)たとえば、お母さんが死んじゃったということをカギ括弧でいわせてみましょう。
例1 「母が亡くなったんです」
例2 「おっかあが死んじまったんだ」
例3 「おかんがいてまいましたんや」
例4 「ワタシ、オカサン、シニマシタ」
例1から例4まで、人物像がそれぞれぜんぜんちがうでしょう?
・あのNHKの紅白歌合戦は、日本でこそ国民的行事ですが、アメリカではとても実現しない番組だ、という話をアメリカ人から聞いたことがあります。(中略)
紅白は、あのコンセプトそのものがひっかかります。つまり、人間を男か女かでグループ分けすることには根拠がない、根拠のない区別は差別だ、というリクツですね。(中略)
もし「紅白」が許させるのなら、同じように「黒白」も許されることになる。(中略)黒人と白人の二チームに分けて、毎年大晦日に「黒白歌合戦」をやらせる、などというおそろしい企画が、はたして実現可能だと思いますか?
・「汚名挽回」ではなくて汚名返上。「挽回」とペアになるのは「名誉」のほうです。
●書籍『読ませる技術~コラム・エッセイの王道』より
山口 文憲 著
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