このページは、書籍『人を助けるとはどういうことか』(エドガー・H・シャイン 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・役に立つ支援と、役に立たない支援とがある。本書はこの両者の違いを明らかにする目的で書かれている。
・支援に関するさまざまな言葉
補助する
助成する
助言する
介護する
触媒作用を及ぼす
コーチング
コンサルティング
カウンセリング
役に立つ
可能にする
説明する
促進する
与える
導く
渡す
向上させる
指導する
仕える
提供する
指示する
勧める
示す
案内する
供給する
援助する
教える
伝える
・信頼には社会経済から由来する二つの要素がある。他人を信じるとは、次の二つを意味する。
一 その人間との関係の中で、自分がどんな価値を主張しても、理解され、受け入れてもらえること
二 相手が自分を利用したり、打ち明けた情報の不利になるように用いたりしないと思うこと
・支援の代わりに、注目や安心感、妥当性の確認を求めること
助けを求めながらも、本当はまったく別のものを望んでいる人間の感情に、支援者はとりわけ敏感でなければならない。
・人は変化を気にかけないが、他人に自分を変えられたくないということは、自明の理の一つである。このわかりきったことに鍵がひそんでいる------変化のプロセスを支援のプロセスとして見直し、変化の対象をクライアントにするというものだ。
・余計なおせっかい(中略)
望まれない支援の例をあげてみよう。私の娘は水彩画の授業を受けていたが、あるとき、木を描くのに苦労していた。すると、先生が手を貸そうとして寄ってきて、絵筆をつかむと、しかるべき木に見せるために必要だった主要な線を描いたのである。娘を腹を立て、傷ついた。その絵を完全に自分の力だけで描いた作品にしかかったからだ。ときにとて、人は過剰な支援を受ける場合がある。
・原則1 与える側も受け入れる側も用意ができているとき、効果的な支援が生じる。(中略)
原則2 支援関係が公平なものだと見なされたとき、効果的な支援が生まれる。(中略)
原則3 支援者が適切な支援の役割を果たしているとき、支援は効果的に行われる。(中略)
原則4 あなたの言動のすべてが、人間関係の将来を決定づける介入である。(中略)
原則5 効果的な支援は純粋な問いかけとともに始まる。(中略)
原則6 問題を抱えている当事者はクライアントである。(中略)
原則7 すべての答えを得ることはできない。
・忙しいという字は、心の状態を表す「りっしんべん(忄)」に「亡い」と記すので、文字どおりには、心亡き状態をいう。
・プロセス・コンサルテーション10の原則
原則1 絶えず人の役に立とうと心がける。(中略)
原則2 今の自分が直面する現実からけっして遊離しないようにする。(中略)
原則3 自分の無知を実感する。(中略)
原則4 あなたがどんなことを言っても、それは介入、もしくはゆさぶりになる。(中略)
原則5 問題を自分の問題として当事者意識を持って受け止め、解決も自分なりの解決として編み出していくのは、あくまでクライアントだ。(中略)
原則6 流れに沿って進む。(中略)
原則7 タイミングがすごく大事。(中略)
原則8 介入で対立が生じたときには、積極的に解決の機会を捉えよ。(中略)
原則9 何もかもデータだと心得よ。誤謬はいつも起こるし、誤謬は、学習の重要な源泉だ。(中略)
原則10 どうしていいかわからなくなったら、問題を話し合おう。(中略)
●書籍『人を助けるとはどういうことか~本当の「協力関係」をつくる7つの原則』より
エドガー・H・シャイン 著
金井 壽宏 監修
金井 真弓 翻訳
英治出版 (2009年8月初版)
※amazonで詳細を見る
Copyright (C) 2003-2024 eパートナー All rights reserved.