このページは、書籍『ヘレン・ケラーはどう教育されたか』(アン・サリバン 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・ヘレンは今週いくつかの名詞を覚えました。「M-u-g」(ゆのみ)と「M-i-l-k」(ミルク)は、とくに彼女を悩ませました。(中略)
それは、彼女がこの二つのことばを取り違えているからです。彼女には、物はみなそれぞれ名前を持っているということがまだわかっていません。(中略)
彼女は「d-r-i-n-k」(飲む)という動詞とこの二つの名詞を混同しました。
・一日のうちに何回となく繰り返すことによって、時が経てば、文章全体が彼女の頭に印象づけられるでしょうし、また、やがて自分で文章を使うようになるでしょう。
・余り説明しすぎると、子どもの注意を個々の単語や文章に向けさせてしまい、子どもが全体の意味をつかむことに失敗させてしまいます。
・ヘレンの読む本を選ぶとき、私は彼女がおしで目が見えないということを考慮して選ぶようなことはしなかった。彼女は同年代の、目が見え耳が聞こえる子どもたちが読んで楽しむような本をいつも読んだ。
・なぜ本が好きなのかと聞かれると、彼女はかつてつぎのように答えたことがある。「本は私が見ることのできないおもしろい事柄について教えてくれ、また人間たちのように退屈がったり迷惑がったりすることは決してないからです。私が知りたいことと思うことを何度も何度も教えてくれます」。
●書籍『ヘレン・ケラーはどう教育されたか~サリバン先生の記録』より
アン・サリバン 著
槙 恭子 翻訳
明治図書出版 (1973年1月初版)
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