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[ 出版業界の専門用語 ]

歩戻しとは

3冊の書籍より、歩戻しについてご紹介いたします。書籍『本屋がなくなったら、困るじゃないか~11時間ぐびぐび会議』(ブックオカ 編集、西日本新聞社)にこう紹介されています。
 

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歩戻し・・・・・・新刊の刊行時や重版のタイミングでまとまった冊数を配本する際、出版社から取次に対して支払う手数料。金額は定価の1~5%前後で、出版社への代金のしはらいの際に相殺される。


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対して、書籍『再販/グーグル問題と流対協』(高須次郎著、論創社)には、こう紹介されています。↓↓↓↓↓↓

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歩戻しです。新刊委託の際に配本手数料という名目で、「歩戻し」「仕入れ割引」といった名前の手数料を出版社は取次に取られる。


これは重版委託や長期委託、常備委託についても課せられることが一般化しています。歩戻しの金額は、総定価(その本の定価×委託部数)の何%という形をとっていて、三%程度が支払いから控除されるのが、一般的です。


配本手数料、返品に対する運賃補充といった名目がいわれるが、理由は定かではない。


●書籍『再販/グーグル問題と流対協』より
高須 次郎 著
論創社 (2011年3月初版)
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3冊めとして、書籍『本の定価を考える~再販制はなぜ必要か』(出版流通対策協議会 編著、新泉社)には、こう紹介されています。↓↓↓↓↓↓

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・歩戻し

価格の割引制度の一種。本来の取引条件として合意した正味から一定の率で価格を差し引くこと。仕入割引とかバックマージンともいわれる。本来割引制度は、大量に仕入れた買手への割引、卸売業者への小売業者よりも高い割引、代金支払の優良者への現金割引、不需要期の仕入に対する季節割引などがある。しかし、不当な差別対価、不当な廉売、ぎまん的顧客誘引、不当な利益による顧客誘引、優越的地位の濫用などによる割引制度は独禁法違反である。出版界は歩戻しはこの違法な割引制度に限りなく近い。

●書籍『本の定価を考える~再販制はなぜ必要か』より
出版流通対策協議会 編著
新泉社 (1992年1月初版)
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