このページは、書籍『著作権~出版の現場から』(美作 太郎 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・「目次」は著作物か
『目次300』という題の一風変わった月刊雑誌が創刊された。発行先は未来企画社、A5判三四一ページの大冊である。その特色は、三〇〇有余の雑誌の目次を部門別に配列して、オフセット印刷でまとめあげているところにある。
・かつては、文庫版としての二次使用は、単行本が刊行され、その売行きが一巡した一、二年以降というのが常識であり慣行もであった
・各国の著作権法・出版契約法でも、一版(刷)何部という規定はなく
・ブック・デザインは、この意味の「装幀」を内包しているだけではなく、本の内側に相当する組み方、活字の選択、イラストレーション、用紙および印刷様式の選定、製本方式のすべてを含んでいると解すべきである。
・再刊は重版とは違った概念である。重版は初版本がそのまま版を重ね、その版自体が生きつづけていることであるが、再刊は、かつて出版された本(多くは初版本)は絶版などの事情で入手し難くなっているときに、初版本の内容・体裁どおりに複製する復刻出版と、初版本の版が生きていていても、組み方や装幀を変えて新たに出版する場合(例えば単行本や文庫本などのシリーズとして)の二つに分けられる。
・重版ものは、年間出版点数の中で三三%強を占めるという数字で出ているが※、再刊ものの占める割合はなかなかつかめない。
※『出版年鑑』昭和五四年版、五五ページ参照。
・索引とは、「一冊の本あるいは本のシリーズ、一定期間に発行された雑誌や新聞の内容から、特定の方針に基づいて選び出された言葉や事柄を、五十音潤やアルファベット順に配列して、その該当ページ数や章節を掲げたもの」
・海外では、すでに一九六五年にケイリーの『索引づくり』、一九七一年にアンダーソンの『書籍索引づくり』がいずれもケンブリッジ大学出版部から出ており、さらに二年前にイギリス索引家協会の会長であったノーマン・ナイトの『索引づくりの技術―書籍と定期刊行物の索引づくりの門』という立派な本が出版されている。
・イギリス出版協会作成の『印税契約案内』
・東季彦『出版契約の解説』(能加美出版、一九四八年)
・発行部数の確認(中略)
昔は検印制度があって、著者の方で発行部数を確認することができたが、今日ではこの制度はほとんど廃止され、それに代わって日本書籍出版協会の契約書とヒナ型のように、(中略)一条を容れて出版社側の「ごまかし」を防いでいる。
●書籍『著作権~出版の現場から』より
美作 太郎 著
出版ニュース社 (1984年10月初版)
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