このページは、書籍『「真説・陽明学」入門』(林田 明大 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・陽明学とは(中略)より良く生きて行くための、不安や葛藤からみずから解放するための、修行法や心構えをシンプルに説いた人間学なのであった。
・陽明学とは、宗教とは違い、現世重視の、現実の人間社会に密着して、現実をより良くしていこうとするプロセスの中で、みずから鍛え上げていく実学なのである。
・知行合一(中略)
読み方は、「ちこうごういつ」でも「ちこうぎょういつ」でも、どちらでもよい。
知ることは行なうことの始めであり、行なうことは知ることの完成です。聖人の学問にあって、修行はただ一つ、知ることと行うことを、別個のものとはみなさないことです。
・天がある人物に重大な任務を与えようとする場合には、必ずまずその人の精神を苦しめ、その筋骨を疲れさせ、肉体を飢えさせ、生活を窮乏させ、その行動を、することなすことを失敗ばかりさせて、そのしようとする意図と食い違うようにさせるものだ。これは、天がその人の心を発奮させ、性格を辛抱強くさせ、こうして今までにできなかったこともできるようにするための「貴い試練」である。
※松蔭の師、佐久間象山氏談
・「陽明学とは?」
と尋ねられて簡単に答えるとすれば、
「心を陶冶(とうや)する、鍛えることの大切さを主張した教え」
「万物一体の考え方を理解し、心の中の葛藤をなくし、不動心を確立する教え」
と答えることができる。
・陽明学の基本思想といえる<心即理><知行合一><致良知>
・陽明学では、<心即理>を主張する。つまり、心はすなわち万事万物の理であり、心と万事万物は一体であると。心の中で宇宙の根源的な原理が含まれていて、心の内と外に対立はない、と主張しているのである。
・陽明学の柱は<致良知>(良知を致す)にある。(中略)<良知>とは、是非善悪を知る能力のことであり、「仁・義・礼・智」の四つの徳のことである。
・陽明学は「心学」ともいわれる。
●書籍『「真説・陽明学」入門~黄金の国の人間学』より
林田 明大 著
三五館 (1994年10月初版)
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