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出版社の売上げ規模でみる市場占有率を紹介したい。
売上金額 |
売上順位 |
企業数 |
年間売上高 |
1社平均 |
売上 シェア |
100億円以上 |
1位~39位 |
39 |
1,100,854 |
28,227 |
50.7% |
10億円以上 100億円未満 |
40~291 |
252 |
724,340 |
2,874 |
33.3% |
1億円以上 10億円未満 |
292~1,332 |
1,041 |
288,587 |
277 |
13.3% |
3千万円以上 1億円未満 |
1,333~2,235 |
903 |
48,246 |
53 |
2.2% |
1千万円以上 3千万円未満 |
2,236~2,792 |
557 |
9,643 |
17 |
0.4% |
1千万円未満 |
2,393~3,055 |
263 |
1,227 |
5 |
0.1% |
合計 |
3,455 |
3,455 |
2,172,888 |
711 |
100% |
※単位 : 百万円
※経済産業省 「特定サービス産業動態統計調査」より作成
10億以上 291社で 83%のシェアである。出版社の数は 8対2の法則で言えば効率的に充分である。しかし、出版文化の多様性を考えて 1億円以上の出版社を加えると 1,332社 97.3%となる。出版流通に関わる取次も書店も委託制度上では、この企業数が限界と考えられる。
従来型のビジネスモデルに乗った出版社の多くが、厳しい市場環境にさらされている。その要因は、日本社会の人口構成の変化に出版業がついていけないだけの話。コンテンツ市場の成長鈍化は、読者の関心を引き付けるだけのコンテンツの開発不足と、競合となる他産業のサービスやコンテンツの登場などが指摘されている。だが、一番の要因は「企画の貧困」であろう。
出版社数のピークは、1997年で 2001年を除いて出版社数は 2012年まで減り続けている。1997年消費税が 5%となり、出版物の販売額も 1996年をピークに下がり続けているのは周知の事実。仮に 2015年に消費税が 10%になれば出版社の廃業・倒産が加速するし、少子化と生産年齢人口の減少により読者人口も大幅に減少すると確信する。
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏
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