このページは、書籍『育児の教科書『クレヨンしんちゃん』~生きる力を育むマンガの読ませ方』(徳田 克己 著、福村出版 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・たしかに、しんちゃんは、パンツを下ろしたり、母親を呼びすてにしたりしますが、それはマンガのほんの一面にすぎません。マンガ全体を見れば、家族愛と友情に満ちていることがわかります。人として欠かすことのできないモチーフがいっぱいつまっている作品なのです。
・絵本にも活字の本にもない特徴があります。コマとコマの間には、多くの省略があり、読者はそこを補いながら、ストーリーを読みすすめます。これが、読解力につながるのです。
・野原ひろしの名言集(中略)
「弱い者ほど相手を許すことができない。許すということは、強さの証だ」
・理想的でないのがいいらしいゾ~(中略)
モデルというのは間違いのない完璧なものだととらえがちですが、そうではありません。不合理な現実社会のなかで、失敗したり、翻弄させる姿も、また生きていくうえでのモデルとなるのです。
・マンガは、コマとコマの間に省略があって、子どもはそこを推測し、補いながら読み進めます。登場人物は、感情や理由があって次の行動に入り、ストーリーが展開されますが、その気持ちを読みとる力が養われるのです。
・『クレヨンしんちゃん』がさらに素晴らしいのは、現実が描かれている点です。困難から逃げず、自分でなんとかしようとします。結果は、偶然に助けられたり、またうまくいかないこともありますが、現実とはそういうものです。
●書籍『育児の教科書『クレヨンしんちゃん』~生きる力を育むマンガの読ませ方』より
徳田 克己 著
福村出版 (2011年7月初版)
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