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山本 憲明 氏 書籍『社長は会社を「大きく」するな!』(ダイヤモンド社 刊)より

このページは、書籍『社長は会社を「大きく」するな!』(山本 憲明 著、ダイヤモンド社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・会社の「稼ぐ力」は、ここで見る!

「(従業員)1人当たりの粗利」です。粗利(中略)「売上」から、「原価」(売上を上げるために必ずかかる費用)を引いたもの(中略)


売上総利益を、従業員数で割ると出てくるのが、「1人当たりの粗利」です。(中略)


多くは1000万円前後に落ち着きます。


・「大企業=儲かる会社」ではない!(中略)

日本を代表する電機メーカーの2011年度の有価証券報告書から算出した1人当たりの粗利です。

○パナソニック 1981701(百万円)÷330767(人)=5・99=約599万円

○シャープ 412008(百万円)÷56756(人)=7・259=約726万円

○NEC 907916(百万円)÷109102(人)=8・321=約832万円


・一度会社を大きくすると、もう止められない!(中略)

給料ももちろん、社員の社会保険料の半分を、雇い主が負担しなければなりません。実はこれが非常に大きな金額になり、大変です。


・中小企業の社長さんに「一番大変な仕事は?」と聞けば、多く人のが「資金繰り」と答える(中略)入金が遅くても、給料は毎月発生する!


・給料日に資金が足りず、子どもの名義で少しずつ預金していた口座から資金をまわしたのです。(中略)そのときは心が痛みました。そして、資金繰りの怖さを、身をもって知ることになりました。


・「一度大きくすれば、小さくするのは難しい」と知る


・ハリー・S・デント・ジュニア氏に研究によると、消費支出が多い40代後半の人口が多いときに景気が良くなり、少ない時に景気が悪くなるそうです。日本の場合、40代後半の人口と株価はこれまでよく連動していたようで、バブル崩壊も予測できたようです。


・上場の3つのデメリット

①とにかくお金がかかる(中略)
②乗っとりのリスクがある(中略)
③株主から成長を求められる


・原価率は、業種によって決まっている

原価率=売上に占める原価の割合

コンサルティング士業  ほぼ 0%
飲食業         25~35%
小売業         60~80%


・1人当たりの粗利は、2000万円を目指して下さい。


・散髪屋が潰れない4つの理由(中略)

まずは「粗利が高い」こと。(中略)「人件費がほとんどかからない」(中略)「現金をすぐにもらえる」こと。(中略)「リピート客が多い」ということも相当なアドバンテージです。


・「儲けの柱」を確実に育てる方法(中略)

「1つの事業にこだわらず、複数の小さな事業を、並行して進めていきましょう」ということです。


・超効率的なお金の分け方(中略)

ポイントは「給与4:経費4:利益2」です。まず役員給与に4割を分配し、経費として4割を使います。そして残りの2割は利益とするのです。


・儲からない会社には、この「甘え」がある

公私混同はダメ、ゼッタイ!(中略)小さな規模の会社経営では、自分が「投資家」でもあり、「経営者」なのです。投資家としては会社からリターンを多くしなければならないのに、経営者としての甘えが出てしまうと、リターンが必ず少なくなります。


・経営者のやってはいけない行動

家族でレストランに行き、経費で落とす
運転資金が不足したら、家のお金をまわす
働いていない家族に給料を払う
自家用車を会社名義で購入


・「節税」には2つの方法がある(中略)

①支払うべき税金を、あとに繰り延べる
②税金を減らすためにお金を使う(中略)

貸借対照表がボロボロに
会社にお金が残らない


・きれいな(りそうなカタチの)貸借対照表を作るための方法は、本当に簡単です。「毎年利益を出して、税金を払い、お金を残す」。


・役員給与の配分の場合は、単純に3つに分けるのがよいでしょう。つまり、もらった役員給与を次の3つに3等分するのです。

①税金や社会保険
②生活費
③将来のための投資


・役員給与は会社の粗利の4割程度、大きくするにしても「同年代の優秀なサラリーマンよりも少し多い程度」にしておきましょう。


・今のうちから「じぶん年金」を作っておく(中略)

じぶん年金とは、「自分でお金を貯めるなり運用するなりして、働けなくなったあとにお金がもらえるような仕組み」のことを指します。


・ダウンサイジング方法としては、(中略)「仕事(商品)」を減らし、「お客さま」を絞っていくのがベスト(中略)

1人当たりの粗利は下げないように!
ただ、注意点が1点あります。(中略)

たとえ人が減って、会社全体がの粗利が減っても、1人当たりの粗利さえ下がっていなければ、会社の稼ぐ力は変わらず、存続できる


・書類をスキャナーにかけて電子データで保存し、紙自体は捨ててしまうことが多くなりました。捨てるときには、シュレッダーにかけるのではなく、ヤマト運輸の「機密文書リサイクルサービス」というサービスを使い、紙を溶かしてもらうようにしています。

※参考:ヤマト運輸の「機密文書リサイクルサービス」についてのウェブサイトへ


・大きくなってしまった会社を小さくするには、「人」「仕事」「商品」「お客さま」を減らせないかどうかを考えてほしい


・軌道に乗ったときこそ気をつけたいこと(中略)5つ

①人を増やす(通年採用などをする)
②借金して、事業拡大を目指す
③一等地などにオフィスを引っ越しする
④リースなどでオフィスの設備投資をする
⑤大々的な広告宣伝をする


・日本に根強くある「会社は大きくするもの」という固定観念は、この時代にあっては、経営者のみならず、そこで働く社員も不幸にします。


●書籍『社長は会社を「大きく」するな!』より
山本 憲明 著
ダイヤモンド社 (2012年10月初版)
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