FaxDMトップ > 会社案内 > 成功者の知恵 > 高橋 俊一 氏 書籍『すっきり!わかりやすい!文章が書ける』(すばる舎 刊)より

高橋 俊一 氏 書籍『すっきり!わかりやすい!文章が書ける』(すばる舎 刊)より

このページは、書籍『すっきり!わかりやすい!文章が書ける』(高橋 俊一 著、すばる舎 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・意見や意思は、はっきりと、最初に書く(中略)

悪い例

わたしの立場では、先輩の意見を必ずしも支持しなければならないというわけではない。


「~ないというわけではない」は二重否定です。(中略)


良い例

①わたしは先輩の意見を必ずしも支持しなくて良い立場だ


・修飾語は飾られる語の近くに(中略)

悪い例  美しいアルプスの少女

→「美しい」のはアルプスなのか、少女なのか。どちらにもとれます。(中略)

良い例  アルプスの美しい少女


・接続詞はたいてい省ける

「そして」「それで」「しかし」「このほか」「加えて」「~で」などの接続詞、接続助詞は、文をつなぐための用語です。しかし、これらを使いすぎると、ひとつの文が異常に長くなったり、読みづらくなったりします。


・読点で誤解を防ぐ

テンがないと、ひとつの文で2つの解釈ができる場合や、正反対の意味で読まれる場合があります。(中略)


悪い例  警察官は必死になって逃げる万引き犯を追いかけた。

→この文章では、「必死」なのが、警察官なのか、万引き犯なのか、はっきりしません。


良い例  ①警察官は必死になって、逃げる万引き犯を追いかけた。
②警察官は、必死になって逃げる万引き犯を追いかけた。


・次の文は2つの解釈ができます。テンを打って、ひとつの解釈にしかできない文に書きかえなさい。

●僕は昨日アメリカから帰った先生と会った。

→正解は、

①僕は昨日、アメリカから帰った先生と会った。
②僕は、昨日アメリカから帰った先生と会った。


・カギや疑問符と句点のルール(中略)

類例

(×)本当にそうか?。私はびっくりした。

      ↓

(○)本当にそうか?私はびっくりした。(中略)


●カギカッコ内の最後の文には句点を打ちません。
●疑問符と感嘆符で終わる文は、句点を打たず、次の文との間を1マスあけます。


・新聞は情報の山です。朝刊一部に20万字、新書2冊分のニュースや話題がつまっています。「でも、ニュースが多すぎて・・・・・・」と言う人もいますよね。新聞は見出しの大小や一つひとつの記事を各ページにどこかにおくかといったレイアウトで価値判断の基準を示しています。複雑な世の中を考えるために「ものさし」を提供しているわけです。


・助詞「は・が」「に・へ」を使い分ける(中略)

解説
①あの人は、新時代の開拓者だ。
②あの人が、新時代の開拓者だ。(中略)

「は」は後ろに重点が置かれ、「が」は前に重点が置かれているといえます。


類例
①あそこにいる彼が、まだ入社して数日の新人である。
②あそこにいる彼は、まだ入社して数日の新人である。(中略)


①は「彼」その人、②は「入社して数日の新人」に力を入れています。


・「~的」「~性」は、できるだけ使わない

役所や関係団体などの文書の多いのが、「~的」「~性」です。これらの文字は概念や観念をひろげる働きをしますが、使いすぎると論点がぼやけてしまいます。文章も硬くなり、わざとそれを狙って書く場合以外は、できるだけ使わないようにします。


悪い例

必要性において重視するべきは積極的な協調性だ。精神構造的な改革性が求められる。


良い例

必要なのは進んで人と協調することだ。心がけを改めほしい。


・「ら抜き言葉」「い抜き言葉」に注意する(中略)

悪い例

①太ったせいで、今までの服が着れなくなった。
②これ以上は、食べれない。(中略)


良い例

①太ったせいで、今までの服が着 ら れなくなった。
②これ以上は、食べ ら れない。


・かな書きと漢字を使い分ける(中略)

悪い例

リンゴ と言う 果物は、智恵のかたまりらしい。農学部の渡辺教授は「品質改良が芸術的なまでに進んだ」と いって いた。

→実際に人が言った言葉かどうかで区別します。


良い例

リンゴ という 果物は、智恵のかたまりらしい。農学部の渡辺教授は「品質改良が芸術的なまでに進んだ」と 言って いた。(中略)


解説(中略)

ほかにも使い分けるべき語句があります。

①そういう ところ に彼女の良さがある。 ⇒ 理由、状態
 ゴミを出す 所 を決めよう。 ⇒ 場所、位置


②名門 とよばれる クラブチーム ⇒ 一般的位置づけ
 「おい、こっちへ来い」と 呼ぶ 。 ⇒ 実際の言葉


③歴史が示す とおり に。 ⇒ 内容
 駅前 通り  ⇒ 具体的な場所


・符号や記号を使いすぎると、文がうるさくなります。符号は必要最低限に。簡潔に書くほうが、意図は伝わります。


・私は新聞記者を40年近くやってきました。(中略)そこで教えられたのは「主語をはっきりさせて、誰が何をしたかを書き分けろ」「修飾語がどこにかかるか、はっきりさせないと誰も読めないぞ」「余分な言葉のダブリを削れ」など、いま振り返れば基本ばかり。


●書籍『すっきり!わかりやすい!文章が書ける』より
高橋 俊一 著
すばる舎 (2011年12月初版)
※amazonで詳細を見る