このページは、書籍『本は、これから』(池澤 夏樹 編集、岩波書店 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・読書という作業をするための道具は変化するかもしれません。KindleもiPadも、読書のために道具に過ぎません。読書そのものは永遠に不滅なのです。
※池上彰氏談
・ご自身が本屋の娘であった作家の林真理子さん
・電子書籍の第一の難点は「どこを読んでいるかわからない」ことである。(中略)残り何頁であるかがわからない、いったい自分が物語の中のどの部分を、どの方向に向かって読み進んでいるのかがわからない。
※内田樹氏談
・自分が全体どの部分を読んでいるかを鳥瞰的に絶えず点検することは読書する場合に必須の作業である。というのは、ある文章に用が冒頭近くにあるか、中程にあるか、巻末に迫ったところにあるかによって、その文章の解釈可能性に大きさ差異が生じるからである。
※内田樹氏談
・『記憶力を強くする』(講談社ブルーバックス)。池谷(※裕二)は、声に出すことの重要性を強調する。目の記憶より耳の記憶の方が心に残るからだ。
※桂川潤氏談
・経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課が二〇〇三年七月に発表した『出版産業の現状と課題』
※参考:経済産業省にある『出版産業の現状と課題』PDFはこちら
・書籍の実質は書かれている/表現されている内容、すなわちコンテンツにあるわけで、それを表出するための媒体が時代とともに変わっていくことは避けがたい。昔は竹簡、木簡、パピルス、粘土、そして羊皮紙
※長尾真氏談
※参考:パピルス(Papyrus)とは、カヤツリグサ科の植物の1種、またはその植物の地上茎の内部組織(髄)から作られる、古代エジプトで使用された文字の筆記媒体のこと。 ウィキペディアより抜粋
・電子化されると、絶版の心配もなくなり、一瞬でダウンロードできるのだから、将来読むべき本を買っておく必要などない。
※成毛眞氏談
・音読が黙読に代わっても読書はあいかわらず読書としてずっと維持されていったように、iPadにとって黙読が触読に進んだだけのことなのだ。問題はだから、音読か黙読か触読かにあるのではない。どんな読み方であれ、そこに何かを何かごと感知していけるのなら、それで読書世界というものは維持されるはずなのだ。
※松岡正剛氏談
・一一五〇冊ほどの感想文章を再構成して求龍堂から全七冊別巻一冊の全集にしてもらったところ、十万円ほどもするその全集が二〇〇〇セットを突破した。ウェブの「千夜千冊」はその後も続行している
※松岡正剛氏談
●書籍『本は、これから』より
池澤 夏樹 編集
岩波書店 (2010年11月初版)
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