このページは、書籍『雑書濫読~本に関するコラムあれこれ』(植沢 淳一郎 著、新風舎 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・本屋さんのカバー(このことを「書皮」という)(中略)「書皮友好協会」というのも、そうした活字中毒者集団の一つなのだ。
・大正期になるまでは今日のような「書皮」の出現はなかったと思われる。それが、関東大震災と相前後する中、大店(おおだな)の古書店を中心として、包装紙としての「書皮」が出現したようなのである。しかも、昭和六年には、書皮コレクターまで出現しているのである。
・神田古書店の書皮といえば明治三十六年創業の「一誠堂」を挙げないわけにはいかない。しかもこのデザインはコンクールで賞をとり、店頭の看板にも使われたという逸品。今でも当時と殆ど同じ意匠という
・「書皮」とは、中国語では「シューピー」といい、日本語では「しょひ」と発音する。勿論、広辞苑にも載っているが「本の表紙」の方ではなく「(書店でつけてくれる独自の)ブックカバー」の方を指す。
・本の広告(リーフレット)について内容見本という斬新な切り口で紹介した紀田順一郎氏の新刊『内容見本に見る昭和史』を見ると、思わず唸ってしまうコピーが出てくる。
・河原惇氏の手になる『イラスト入門』(保育社カラーブックス)は名著である。一読すれば、イラストとは何であるかがわかり、再読すれば、その描き方がわかり、三読すれば、発想法からマスコミデビューの仕方までわかるといった一石三鳥の本なのである。
・本の読み方には色々あるが、内容を一切読まずに読むに値するか否かの判断をつける方法がある。それが『植沢流、読書の極意』である。
・『書店観察学会』
●書籍『雑書濫読~本に関するコラムあれこれ』より
植沢 淳一郎 著
新風舎 (2000年5月初版)
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