このページは、書籍『O2O 新・消費革命~ネットで客を店舗へ引きつける』(松浦 由美子 著、東洋経済新報社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・O2O(オー・ツー・オー Online to Offlene)。
O2Oとは、ネット(オンライン)の力を駆使して、現実社会(オフライン)のリアル店舗へ消費者を呼び込み、商品・サービスの利用を促進しようというものだ。
・ローソンは、2012年4月、ソーシャルメディアFacebookのクーポンの仕組みを利用(中略)
消費者がクーポンを取得すると、Facebook上の友人に共有・拡散されるため、あっという間に情報が広まったのだ。実際、6万個以上の「からあげクン」が売れた。さらに、7割以上の消費者が飲み物などの他の商品も合わせて購入した。店頭の売り上げアップに成功している。
30万のクーポンを店頭やチラシなどで配っていたらどれほどの時間やコストがかかることか。
・スマートフォンは、パソコンにはないさまざまな技術を取り入れている。自分のいまいる場所から近い店舗を検索できる位置情報技術。現実世界の映像に3Dコンテンツ等を投影するAR(Augmented Reality:拡張現実)技術。かざすだけでデータのやり取りや決済ができるNFC(Near Field Communication:近距離無線通信の国際規格)技術。
・野村総合研究所の『ITネビゲーター 2012年度版』(東洋経済新報社)によると、2011年の日本国内のソーシャルメディア利用者数は、約3200万人(mixi、Twitter、Facebookを対象。複数サービス利用者は、1人として計算)と推計され、16年には約3900万人まで伸長していくと予測されている。
・友人がどこにいて、何をして、何を感じているか、何を好きかが、リアルタイムにわかることがうれしい。書き込んだ内容に対して、共感してもらえたり、共感してあげたりすることが楽しい。(中略)
スマートフォンとの組み合わせにより、こうしたやり取りが非常に簡単に面倒なく行うことができるのも、従来のメール、ブログにはない特徴だ。
・「スマートフォンポイント(スマポ)」だ。スマポでは、商品を購入しなくても、アプリを立ち上げて、参加店舗に来店して「チェックイン」するだけでポイントが貯まる。ポイントは来店した企業の店舗のみで使用できるポイントではなく、参加企業間の共通ポイントとなり、商品券などに交換できるのが特徴。
・ゲーミフィケーションがO2Oビジネスと実に相性がいい。逆に言えば、O2Oビジネス拡大のカギとなる。
・11年12月1日、セブン&アイHDは、無料の無線LANサービス「セブンスポット」を東京23区内のセブン‐イレブン、イトーヨーカドー、そごう・西武、デニーズなどの各店舗で開始した。対象店舗で、Wifi環境での高速インターネット通信を無料で利用できる。1回に最大60分間のアクセスが可能で、1日3回まで利用できる。
・「世界の誰とでも6人でつながる」。友達の友達の友達・・・・・・と繰り返すことにより、世界のすべての人間とつながっているという「6次の隔たり」と呼ばれる考えだ。1960年代に米国の社会心理学者スタンレー・ミルグラムが実施した、スモールワールド実験に由来するとされている。
・O2Oビジネスで有名なチェックインクーポン。利用者が自分の現在地を通知すると、最寄りの店舗のクーポンが取得できる。11年11月、ユニクロで実施され、5日間で20万人がチェックインし、クーポン券を利用する購入も増え、大成功を収めた。
・O2Oの代表的なサービスと、ネット上でいわれることも多い「Googleローカルショッピング」。このネットのサービスを利用すれば、消費者は買いたい商品を扱っている近くのリアル店舗、販売価格、在庫を検索できる。
・------Googlleのイメージといえばインターネットのビジネスで、地域に足しげく通っているイメージがないですが。
そんなことはない。(中略)六本木ヒルズにあるオフォスの3フロアのうち1フロアの半分は、営業部隊になっている。新規開拓チームなどは普通に飛び込みの営業もしている。
・「日本のO2O市場で圧倒的なナンバーワンを取る。オンラインでもオフラインでもひとつのアカウントで決済ができ、すべての買い物ができるようになる」------先に述べたように、これが孫正義氏が描く最終的な絵だ。
・博報堂ブランドデザイン『「応援したくなる企業」の時代------マーケティングが通じなくなった生活者とどうつき合うか』アスキー・メディアワークス、2011年。
・跡部徹、株式会社メンバーズ(執筆協力)『顧客に愛される会社のソーシャル戦略』技術評論社、2011年。
●書籍『O2O 新・消費革命~ネットで客を店舗へ引きつける』より
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松浦 由美子 著
東洋経済新報社 (2012/12/14)
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