このページは、書籍『出口 汪の論理的に話す技術』(出口 汪 著、ソフトバンククリエイティブ 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・「自分の話をわかってくれない」と不満を言う人たちには、共通するある欠点がある。そういったタイプの人たちは同じ過ちを犯しているともいい(中略)
共通点は、みんな他者意識が欠如している(中略)相手がどう考えているか、相手はどんな人か、そうしたことを考慮して話すように心がけていけば、論理語は身についていくもの
・論理的に話すには、三つのルールがわかればいい(中略)
「イコールの関係」(中略)
「たとえば・・・・・・」(中略)
A(自分の主張)=A´(具体例・エピソード・引用)(中略)
論理の基本の二番目「対立関係」になる。一般に、言葉や概念には「対」になるものがあるよね。「男と女」「天と地」「高いと低い」「大きいと小さい」など(中略)
洗濯機がなかった頃、洗濯板を使ってどんなふうに洗っていたかを話してもらうと、洗濯機のおかげでどんなに楽ができているか、すごくよくわかると思うんだ。(中略)
もう一つの方法、「因果関係」(中略)
「AだからB」
A 具体例を述べ、共通性を導き出してから
B 自分の主張・意見を結論づける
・論理力を身につけるには、論理の基本ルールとその前提となる他者意識を、日常の生活の中で常に頭に置いておくことが、とても大事(中略)文章を読むとき、書くとき、話すとき、いつも論理を意識する。それだけで論理力は違ってくるんだ。
・うんざりされる人の話し方(中略)
話がまわりくどい(中略)話すときには自分にルールを課すといい。まずは、繰り返しは一度きりにするということ。(中略)次に注意点としては、並列的に話さないことだ。(中略)何が主張なのか、具体例なのか、わかりづらくなっているんだ。
・重要な用件は単刀直入が、理解される早道
・相手の注意を引きつける(中略)
前振りから本題に入るときには“これから大事な話をします”というサインを送ることが大切なんだ。「ところで、先日お話した件ですが」とか「ご相談したいことがありまして」といった言葉
・相手の注意を引きつける(中略)
「ご相談があるんですが」と言って、相手の注意を引いたら、すかさず「○○についてですが」と重ねれば、相手は「○○について言いたいことがあるんだな」と、話を聞こうと、考える態勢を整えてくれる。
・接続語(中略)間違った使い方(中略)
接続語は論理的構成を示す言葉だということ。「つまり」という言葉が出てきたら、そのあとで「イコールの関係」が語られると相手は考える。「しかし」なら「対立関係」、「したがって」は「因果関係」、「なぜなら」は「理由づけ」と、論理のル-ルと接続語は結びついている。
・主観と客観を混同しない(中略)
主観というのは、自分の意見とか考えで、客観は事実、データ(中略)
ブログに抗議のコメントが殺到して炎上することがあるけれど、そうしたケースの多くが、主観的意見をあたかも客観的事実のように発信してしまったからなんだ。
個人的感想を事実のように言われたら「それはおかしい!」って私だって怒ると思いますよ。
・言葉の省略には細心の注意を(中略)
「あれ」「それ」といった指示語だけで会話が成立していることもある。(中略)大切な話をするとき、自分の言うことをしっかりとわかってほしいときは、言葉は省略しない方がいい。言葉を省略することで、自分の言いたいことがきちんと伝わらなくなってしまう
・相槌の語源(中略)
刀鍛冶の言葉で、「合槌」とも書いたんだ。刀を鍛える(作成する)とき、二人ひと組になって刀の原型である燃えた鉄の塊にかわるがわる槌(ハンマーのようなもの)を振るったんだ。このとき鍛冶の師匠が槌を振るう合間に弟子が振るう
槌のことを相槌といった(中略)
刀をつくるときの言葉からきていた
・自分の立場、賛成なのか反対なのか、あるいは別の提案をするのかといったことをハッキリさせる、これは実りある会議をする上で鉄則だ。一対一の議論なら、自分の意見と相手の意見の関係性をはっきり示してから、自分の主張を述べなければならない
・ぶつかり合って収まらないのは、主張の優越ではない別なところに原因がある。(中略)主な原因として考えられるのは、
①お互いの主張のぶつかり合い
②お互いの根拠のぶつかり合い
③お互いの論拠のぶつかり合い
の三つだ。
(中略)論拠(中略)根拠とはどう違うんですか。(中略)
すべての根拠が示されるわけではない。議論している人間の間で暗黙の了解事項となるような根拠は提示されない。こうした隠れた根拠のことを「論拠」と呼ぶんだ。
・大勢の前で話をするときは、いかに自分にみんなの視線を集めるかかが重要なんだ。(中略)慣れない人は、まだ会場がざわついているうちに話を始めてしまうことがおおいけど、これではダメなんだ、自分の声はざわめきにかき消されてしまう(中略)ひと呼吸おいて、ざわめきが収まるのを待つんだ。
・知識のストックを増やすには、新聞は本を読んで印象に残った言葉や文章をノートに書きとめたり、パソコンに入力して保存しておくといい。記憶というのは時間が経つと薄れてしまうものだから、保存しておかないと、本当の意味でストックしたことにはならないよ。
●書籍『出口 汪の論理的に話す技術』より
出口 汪 (でぐち ひろし) 著
ソフトバンククリエイティブ (2012年6月初版)
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