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[ 出版業界について ]

雑誌における販売額推移 2000年~2012年 寄稿:冬狐洞隆也氏

2000年から2012年までの雑誌における売上推移を紹介したい。
 

雑誌
前年比
月刊誌
前年比
週刊誌
前年比
2000
14,261
▲2.8
10,736
▲2.1
3,524
▲4.9
2001
13,794
▲3.3
10,375
▲3.4
3,419
▲3.0
2002
13,616
▲1.3
10,194
▲1.7
3,422
0.1
2003
13,222
▲2.9
9,984
▲2.1
3,239
▲5.3
2004
12,998
▲1.7
9,919
▲0.6
3,079
▲4.9
2005
12,767
▲1.8
9,905
▲0.1
2,862
▲7.1
2006
12,200
▲4.4
9,523
▲3.9
2,677
▲6.5
2007
11,827
▲3.1
9,130
▲4.1
2,698
0.8
2008
11,299
▲4.5
8,722
▲4.5
2,577
▲4.5
2009
10,864
▲3.9
8,455
▲3.2
2,419
▲6.1
2010
10,536
▲3.0
8,242
▲2.4
2,293
▲5.2
2011
9,844
▲6.6
7,729
▲6.2
2,115
▲7.8
2012
9,385
▲4.7
7,374
▲4.6
2,012
▲4.9

※億円
※出版科学研究所より
※コミック・コミック誌は含まない。

magazine-sales-total.jpg


この 12年間で▲4,876億円となり、雑誌の不振は目に余るものがある。特に、週刊誌の落ち込みが目につく。 2009年以降、団塊の世代の退職が駅の売店・スタンドでの販売に影響していると見る。


雑誌が売れない理由 7つ

なぜ、これほど雑誌を買わなくなったのか、色々な原因があると思うが、考えられる理由を 7つ羅列してみる。


 1、雑誌そのものの娯楽における価値の低下
 2、暇つぶしの対象の立場をモバイル(スマートフォン・タブレット)
   端末機に奪われた
 3、インターネットの情報のスピードに雑誌の情報は追い付けない
 4、雑誌よりネット口コミの方が信頼できると若い読者の意見
 2、スクープ以外、雑誌でしか得られない情報なんてほとんどない無い
 6、雑誌は図書館でも読めるし、コピーもできる
 7、雑誌は企業広告とのタイアップ記事が多すぎて信用できない


以上が読者から見た理由。専門性の高い雑誌以外は、販売減少に歯止めはかからないと考える。消費税増税を契機に出版物の販売システムは変化していくと思うが、しないと販売ルートそのものが崩壊するのは目に見えている。

寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏