このページは、書籍『食養生』(境野 米子 著、清流出版 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・カロリー消費を上回る食べ過ぎ、飲み過ぎは、身体に負担をかけ、病気の原因を作っていつようなもの。メタボリックシンドローム、糖尿病、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病は、飽食の時代を象徴する病気です。
・食養生で万病のもとを断つ(中略)
基本は一汁二菜(中略)
みそ汁は、毎日欠かさず食べてほしいものです。みそは大豆を塩と麹で発酵させた、すぐれた発酵食品です。
・アジやサバなどの青魚には、生活習慣病の予防効果が期待できる不飽和脂肪酸が含まれています。貝類はカロリーが低く、うまみ成分があるので、あえものなどに利用するとよいでしょう。
・江戸期の人たちは、季節のはしりに出回る“初もの”を珍重し、大喜びで食べました。わが家でも。「初ものは東の空を見て笑って食え」という風習を実践しています。
・発酵食品がなぜいいのか、と言うと、発酵のもとになる微生物が人間の身体のためによい働きをしてくれるからです。ヨーグルトやチーズをつくる乳酸菌、納豆をつくる納豆菌、みそや酒の原料になる麹菌などは、善玉菌と呼ばれる発酵微生物。善玉菌が腸内に増えると腸内環境がよくなり、消化吸収を促進したり便通を促したりするので、免疫力の高まりが期待できます。
・漢方薬としての効果がわかっている食材(中略)
黒米(中略)
ゴマ(中略)
ヤマイモ(中略)
梅干し(中略)
ニンニク(中略)
小豆(中略)
シソ(中略)
根ショウガ
・だしは昆布と干しシイタケでとる(中略)
ビンなどでに合わせて水を加え、3時間~一晩、冷蔵庫に入れておくだけ。水量の目安は、水2カップに、昆布10cm、干しシイタケ3枚。どちらも生活習慣病を予防する働きがある。
・四〇代初めの頃、私は突然、膠原病という難病にかかりました。手がパンパンに腫れて、指を開こうとすれば痛くてたまらず、少しだけ開いたとしても固まったまま、元に戻らないのです。
・朝はニンジンジュースと青汁を飲むだけ。夕食には、玄米ご飯の代わりに生の玄米粉を食べます。玄米粉は玄米を微粉末にしたもの。これに豆腐が半丁つきます。この食事療法をすると、便の出がまったく違います。本当におなかがぺったんこになるほど出るのです。腸に溜まっている悪いものが全部出きった感じ、いわゆるデトックスができたと実感しました。
・「調子がいい、悪い」の判定基準は、ご飯がおいしい、よく眠れる、目覚めがすっきりしている、快便である、などです。
・免疫力を上げる小豆がゆ
小豆の二〇%はタンパク質、赤い皮にはアントシアニン(ポリフェノール)が含まれ、カリウム、亜鉛、カルシウム、リン、鉄などのミネラル類も豊富です。さらに玄米に近いビタミンB1を含み、ビタミンA・B2、ニコチン酸、葉酸、食物繊維なども多く含まれ、全体の栄養バランスにすぐれています。
・がん治療で有名な治療法に、ゲルソン療法というものがあります。手術、抗がん剤、放射線という、いわゆる「三大がん治療」に頼らない代替療法として、ドイツの医学博士マックス・ゲルソンによって開発されました。がんを全身の栄養障害、代謝障害ととらえ、食事を変えることによって、がんを退縮させたり、再発・転移を予防する食事療法です。(中略)
この方法で、がんや難病から生還した人が大勢います。ゲルソン療法は消化器系のがん、大腸がんや胃がんに有効で、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、肝臓がん、脳腫瘍などにもかなり効果があります。しかし、肺がんは治りにくいとされています。
・青汁を作るときの注意点
●においやアクの強いもの、ネギ、山菜などは青汁には向かない。
●エンドウ豆、サヤインゲンなど生の豆は、サポニンを含んでおり、下痢などを起こすので、使わない。
●キュウリはビタミンCを酸化する酵素が含まれているので、ジュースにすると損。
●ニンジンを青汁に加えるときは、ニンジンにビタミンCを壊す酵素が含まれているので、酢やレモンを加える。
●ハコベ、ヨモギ、柿の葉、アカザ、アシタバなどは、アクが強いので、少量(50g以下)にする。
●味に慣れるまでは、塩、はちみつ、リンゴジュースなどを適量入れて飲むと、特有の青臭さや苦みがやわらぎ、飲みやすくなる。入れる目安は、「おいしい」と思える量。
●胃腸の弱い人はガーゼなどで濾して飲む。
・「体調が悪いな」と思ったときの対処法として、この温冷浴は即効性のあるものです。(中略)冬は冷え症を改善して風邪を引かない体質に、夏は冷房や温度差による夏風邪を防いでくれる方法というわけ。これなら自己管理ができるので、費用もかからず手軽。
・海藻類で放射線ヨウ素の入る余地をなくしておく
ヒジキ、昆布、ワカメなどの海藻類で栄養素のヨウ素をたっぷり摂っておくと、甲状腺にたまりやすい放射線ヨウ素を排除することができる。
●書籍『食養生』より
境野 米子 著
清流出版 (2014年1月初版)
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