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[ 出版業界の専門用語 ]

江戸時代、“重板”は犯罪行為だった

「重版」とは、既刊の書籍を、同じ版で刷ることです。昔は、板を使って刷っていたので、「重板」です。しかし、今と違って、その意味は大きく異なっていました。


書籍『江戸の本屋と本づくり~続 和本入門』(橋口 侯之介 著、平凡社)によると、江戸時代、「重板」とは、内容が同じものを無断で刻して出すことです。もっとも厳しく断罪したとあります。つまり、「重板」は犯罪行為だったのです。


江戸時代の「絶板」は、出版許可の出ない本や、焚書の板木を焼却処分し破棄させることを指していました。重板が出たための処分だったわけです。


※参考書

●書籍『江戸の本屋と本づくり~続 和本入門』より
橋口 侯之介 著
平凡社 (2011年10月初版)
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