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書籍『朝の読書が奇跡を生んだ』船橋学園読書教育研究会 著、高文研 刊)より

このページは、書籍『朝の読書が奇跡を生んだ』(船橋学園読書教育研究会 著、高文研 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・船橋学園女子高校。千葉県船橋市にあります。(中略)


ここに収めた文章は、三年一組全員のものだということです。つまり、編集する側で選択したものではなく、一クラス全員のものをそっくり収録されているのです。


・私たちの学校でこの「朝の読書」を始めたのは、今から六年前、一九八八年のことである。スタートするにあたって、職員の間でまずもめたのは、この朝の一〇分間をどう捻出するかということであった。


・この読書の時間を始めてまもなく、私たち教師が何より驚いたのが、遅刻の激減であった。


・とりわけ、私たちが驚いたのは、読書ぎらいの生徒たちの変貌である。


・読書をすることによって、漢字が読めるようになったし、文章もすらすら読めるようになったし、三年間のうちで、どれだけの本を読んだのかは、わかりませんが、知識も増し、考え方も少しずつ変わってきたように思えます。そして、本の楽しさや、読み終えたあとの感動なども、とても気分がよくなります。(中略)(二組/岡安 忍)


・《・・・・・・毎日毎日、本を読んでいると、いろいろな漢字や言葉の意味、作者が言っていること、言いたいことなどわかってきて、本を読むことのおもしろさ、楽しさ、大切さなどがわかってきました。(中略)


あと、最近感じたことは、本を読んでいるときって、なぜか落ち着くなぁー、心がなごやかになるな、ということです》 (四組/四ツ葉歌織)


・「本を読みだしてから、勉強が一定時間、集中してできるようになった」(中略) (四組/須藤香織)


・《・・・・・・三年間、読書の時間をやってみて、いちばん自分の身についたことは、集中力だと思います。10分間の中で、本を読むということは、本の中の情景を考えたり、本の中にすぐ入れ込める集中力がついたと、私は思います》 (四組/相川優子)


・「朝の読書」を始めて、今年で六年目、私たちは一度も、生徒に読書感想文や記録は書かせなかった。感想を書かせることで、読書嫌いをつくってはならないと自戒していたからである。また、“監視”もご法度である。


・A先生は社会科(現代社会)の最初の授業で、『考える高校生』(一九八七年一〇月号)の特集記事「悲しみよ、振り向くな」を読ませたのである。それは、高校時代、鉄道事故で両足を切断しながら奇跡的に命をとりとめ、新しく生きることを決意した10代の一少女の心を軌跡をたどった記録だった。


A先生は、この記事をプリントして配布し、出席番号順に、朗読させていったのである。(中略)すると、思いがけないことが起きた。生徒の中に、泣き出す子があらわれたのだ。こらえきれず、しゃくりあげながら、それでも必死になって。自分の分担箇所を読んでいく・・・・・・。


・読書心得3箇条(中略)

一、多くを読め。多くを読んでいるうちに、読書の面白さがわかり、コツがわかってくる。(中略)

二、良書を読め。書物にもいろいろある。どれを読んでも、それぞれにおもしろみはあろうが、おなじ読むなら、良書といわれるものを読んだがいい。このほうが、面白さも深く、またためにもなる。良書の選択は、教師や先輩の指導によるものが無難である。(中略)

三、読んで考える。すなおな心で書物を理解することが大切であるが、それだけではものたりない。読むと共に考えてみなければならない。思索して行動しなければならない。論語読みの論語知らずにならないように。


・◆石倉 千絵(中略)

もし、朝からバタバタ始まってしまったら一日中落ち着かなくなりますが、10分間読書をすることから始まれば、気持ち的にゆとりが生まれてくると思います。(中略)


三年間続けて本を読んだということは私にとって変えようのない事実であって、自慢でもあります。他の学校で三年間、毎日本を読んだという人が何人いるでしょうか。


・◆森林 京子(中略)

一回読み終わった本を、また何カ月後に読むと、一回目とは違った感想や、新しい発見があったりする。それに、何度も何度も読んでいると作者の気持ちが伝わってきたり、自分のその本の中の主人公になったりする。


・◆中河 貴子(中略)

読書は、目で見て、頭で理解します。ということは、自然に自分で考える力が身につくものだと思いました。


◆庄司 幸恵(中略)

一回だけでなく何度も読みました。読むにつれて、作者はこのときどういう気持ちだったのかとか、何を考えていたのかなど、想像がどんどんふくらんでいきます。この気持ちが、本を読んでいくうえで大切だと思います。


●書籍『朝の読書が奇跡を生んだ~毎朝10分、本を読んだ女子高生たち』より
船橋学園読書教育研究会 著
高文研 (1993年12月初版)
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