FaxDMトップ > 会社案内 > 成功者の知恵 > 書籍『なぜ高くても買ってしまうのか~売れる贅沢品は「4つの感情スペース」を満た』(マイケル・J.シルバースタイン 著、ニール・フィスク 著、ジョン・ブットン 著、杉田 浩章 編集、ボストン コンサルティング グループ 翻訳、ダイヤモンド社 刊)より

書籍『なぜ高くても買ってしまうのか~売れる贅沢品は「4つの感情スペース」を満た』(マイケル・J.シルバースタイン 著、ニール・フィスク 著、ジョン・ブットン 著、杉田 浩章 編集、ボストン コンサルティング グループ 翻訳、ダイヤモンド社 刊)より

このページは、書籍『なぜ高くても買ってしまうのか』(マイケル・J.シルバースタイン 著、ニール・フィスク 著、ジョン・ブットン 著、ダイヤモンド社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・「BMWに乗って100円ショップ」に出かけたり、「服はユニクロでも、バッグはルイ・ヴィトン」といった。昔から考えるとアンバランスな消費行動が決して珍しいものではなくなってきている。


・ニューラグジュアリーとは、従来の一部の富裕層のための贅沢品とは異なり、一般の消費者でもちょっと背伸びをすれば手の届く新しいタイプの贅沢品だ。贅沢品と言っても、従来のようにステータスや虚栄心を満たすために購入されるのではない。


・従来のように消費者を所得でセグメンテーションして購買行動を探っても、(中略)そこからはもう何も見えてこない。


年齢や年収のわりに不相応な外車に乗りながら、食事代や衣類は徹底して節約する人、旅行や外食を人生の楽しみにして高額出費する一方で、住居には全くこだわらない人など、例をあげればきりがない。


・ワンランク上の消費行動に駆り立てるもの

消費者をワンランク上の商品・サービスに購入へと駆り立てているものは、なにも幸福感や達成感ばかりではない。ストレスや悩みを解消するために消費をする人も数多くいる。


・ニューラグジュアリー商品・サービスを分析した結果、主として次の三つのタイプがあることに気づいた。

一つめのタイプは「手の届く超高級品」だ。このタイプの商品・サービスは、そのカテゴリー内の最高価格にあり、通常の商品よりもはるかに高い。しかし、カテゴリー自体が比較的低価格であるため、一般消費者でも買うことができる。(中略)


二つめは「従来型ラグジュアリー・ブランドの拡張」型だ。つまり、従来、年収二〇万ドル以上の富裕層にしか買うことのできなかったブランドの廉価版の商品・サービスだ。(中略)


三つめは「マスステージ」商品だ。「マスステージ」とは、「マス(大衆)」と「プレステージ」を組み合わせた造語だ。(中略)通常の商品よりは値が張るが、超高級品や従来型ラグジュアリー商品に比べるとかなり低価格だ。


・商品のリーディング企業は、次の八つのカギを実践している。

1 決して顧客を侮らない(中略)
2 価格―数量の需要曲線を崩壊させる(中略)
3 真の「ベネフィットの階段」を創出する(中略)
4 絶え間ないイノベーションと品質向上により、完璧な体験を提供し続ける(中略)
5 ブランドの価格帯やポジショニングを拡大する(中略)
6 バリューチェーンをカスタマイズして、「ベネフィットの階段」を提供する(中略)
7 従来とは異なるマーケティング手法を用い、ブランド信仰者を通じてヒットの種をまく(中略)
8 アウトサイダーのように当該カテゴリーを攻め続ける


・ワンランク上の消費行動のなかで女性が重要である理由を挙げよう。女性は昔から、モノの価値、とりわけ消費者向けの商品の価値を見抜く特殊な能力をもち、商品に込められた複雑な心理的意味あいと社会的なメッセージを鋭く理解してきた


・消費者の購買行動に影響を及ぼし、ニューラグジュアリー商品の消費に深く関わってくる四つの重要な「感情スペース」を、私たちは今回の調査を通じて特定した。


「自分を大切にする」(中略)

「人とのつながり」(中略)

「探求」
「探求」とは、世界に飛び出し、新しい経験をして自分の可能性を広げることだ。消費者は、何かを学び、何かに挑戦できる体験、特に自分がどんな人間かを人に示せる体験を求めている。(中略)

「独特のスタイル」
「独特のスタイル」とは、個人の好みを表現し、自分らしさを打ち出し、洗練と成功を誇示することだ。


・心と身体の癒し(中略)

この夫婦のストレス解消法の一つは、おいしいものを食べることだ。彼らは月に数回、外食をする。二人で五〇ドル以上、支払うことが多い。


・初めての性的体験から結婚までの平均的な期間は一・三年から八・一年へと劇的に延びている。つまり、積極的に異性とつきあう期間が以前よりはるかに長くなっているのだ。


・全米結婚プロジェクトの報告書によると、男性は、物質的な豊かさを重視しすぎる女性を敬遠する。「男性は、財布の厚さや持ち物や収入で評価されることを嫌う」からだ。


・食べることを一種の「探求」と捉える人は多く、彼らは新しい味やレストランを積極的に試す。


・BMW(Bayerische Motoren Werke)は、航空機エンジン・メーカーとして設立された。


・外食は、四つの感情スペースのすべてに触れる行為だ。(中略)

「自分を大切にする」ことに関わるものだ。(中略)
外食はまた「独特のスタイル」にも関わってくる。(中略)
ワクワクするような「探求」だと話してくれた。(中略)
さらに外食は、人生において大切な「人とのつながり」をもつことでもある。


・離婚件数が増え続け、独身女性の晩婚化が進むなか、独身女性の総数は今後も増加が予想される。これにともなって、「人とのつながり」のためというよりも「つながれないこと」の寂しさを和らげるものや、離婚の苦痛を癒してくれるものへの支出欲求も高まると見られる。


・ニューラグジュアリー商品が新しく発売されると、たいていは「一〇・五〇の法則」に則って商品が売れる。つまり、消費者の一〇%が、総販売量の五〇%かそれ以上を購入するのだ。初期ユーザーが噂を広げてくれれば、商品が爆発的に売れる可能性もある


・自分の心に響く「ここぞ」と思う領域(人それぞれに違うが、潜在的な願望を満たしてくれたり、ありたい自分に近づけると感じられたりする商品、領域)には、多少高くてもお金を注ぎ込むことを惜しまないのだ。


●書籍『なぜ高くても買ってしまうのか~売れる贅沢品は「4つの感情スペース」を満たす』より
マイケル・J.シルバースタイン 著
ニール・フィスク 著
ジョン・ブットン 著
杉田 浩章 編集
ボストン コンサルティング グループ 翻訳
ダイヤモンド社 (2004年1月初版)
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