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[ 出版業界について ]

雑誌の推定販売額 2005年~2014年  寄稿:冬狐洞 隆也 氏

雑誌の売上げ減少が止まらない。2005年~2014年における雑誌の推定販売額を紹介したい。
 

雑誌
前年比
月刊誌
前年比
週刊誌
前年比
2005
12,767
▲1.8
9,905
▲0.1
2,862
▲7.1
2006
12,200
▲4.4
9,523
▲3.9
2,677
▲6.5
2007
11,827
▲3.1
9,130
▲4.1
2,698
0.8
2008
11,299
▲4.5
8,722
▲4.5
2,577
▲4.5
2009
10,864
▲3.9
8,455
▲3.2
2,419
▲6.1
2010
10,536
▲3.0
8,242
▲2.4
2,293
▲5.2
2011
9,844
▲6.6
7,729
▲6.2
2,115
▲7.8
2012
9,385
▲4.7
7,374
▲4.6
2,012
▲4.9
2013
8,972
▲4.4
7,124
▲3.4
1,848
▲8.1
2014
8,520
▲5.0
6,836
▲4.0
1,684
▲8.9

※億円
 
 
magazine-sales%20total-2005-2014.jpg
 
 
今後ますます雑誌の凋落は本格化すると確信する。但し、紙の雑誌が落ち込む代わりに電子雑誌が伸びるかというとそれは別問題になるであろう。


コミックの売上が含まれていなければ?

問題は月刊誌にコミックの売上が含まれるということ。2014年コミックス売上は、2253億円・コミック誌売上 1313億円合計 3569億円。雑誌の販売額は差引 4951億円となっている。仮に 2015年ヒットコミックが無い場合は大きなマイナスも出てくると予想する。


2014年出版物販売金額は 1兆6065億円。書籍 7544億円・雑誌 4951億円・コミックス誌とコミックス 3569億円の売り上げ構成となっている。


大手出版社を始めとするコミックスやコミックス誌のデジタル化で電子コミックの売上が伸びるほど、中小零細書店の売上を奪う。結果、疲弊させ、経営は成り立たなくなり、廃業の道をたどる。しかも少子化で地方の地域人口減少で後戻りできない状況となっている。


内閣府が発表した平成 26年度青少年のインターネット利用環境実態調査によると、インターネット利用時間は各機器合計小学生 83.3分・中学生 130.2分・高校生 185.1分となりスマートフォンを通じたインターネット利用が長時間化している。平均時間は約 155分。約 2時間半だ。


この表を見るとインターネット利用内容がコミュ二ケーション・情報検索・音楽視聴・動画視聴・ゲームが主力となり電子書籍は微々たるものとなっている。電子コミックについては出てきていないが電子書籍の売上構成から電子コミックが圧倒的になっている。


 
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏