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文庫正味とは、発行形態である文庫のみに適用される書籍仕入値のこと。簡単にいえばマージン。出版業界では2つの正味が存在します。
1、出版社が取次に卸す正味。 これは、版元出し正味ともいう。
2、取次から小売書店に卸す正味。 これを、出し正味ともいう。
いつ頃から、この制度がはじまったかというと、書籍『文庫はなぜ読まれるのか~文庫の歴史と現在そして近未来』(岩野 裕一 著、出版メディアパル 刊)によると、こうあります。
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1975年からは一般の書籍よりも正味が低い「文庫正味」という制度が設けられた。文庫は低価格で書店にとっては利幅が薄いため、正味を下げることで書店のマージンを増やしたのである。さらに84年には、文庫本発行出版社の増加にともない文庫正味の見直しが出版社個別に要請され、翌85年7月までに1~3パーセント引き下げられた。
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●書籍『文庫はなぜ読まれるのか~文庫の歴史と現在そして近未来』より
岩野 裕一 著
出版メディアパル (2012年11月初版)
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