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[ 本について ]

単行本から文庫になる期間に「3年後」が多いワケ

文庫の刊行は普及を目的として出すケースが一般的です。よって、並製でつくり価格を抑えて出すのが通例のパターンになります。


そして、多くの文庫は単行本を刊行してから「3年後」に出る機会が多くなっています。なぜ、「3年後」なのでしょうか? 書籍『文庫はなぜ読まれるのか~文庫の歴史と現在そして近未来』(岩野 裕一 著、出版メディアパル 刊)よりご紹介したいと思います。
 

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単行本を文庫にするタイミングが「親本の刊行から3年後」というケースが多いのは、著作権法が、出版権の存続期間を「その存続期間につき設定行為に定めがないときは、設定後最初の出版があつた日から三年を経過した日のおいて消滅する」(第83条)と定めていることを参考に、親本に設定された出版権が消えたのち、文庫について著者と新たに出版権を設定する、という方式論ゆえのことであった。
  
 
●書籍『文庫はなぜ読まれるのか~文庫の歴史と現在そして近未来』より
岩野 裕一 著
出版メディアパル (2012年11月初版)
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