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デイビッド・ルイ 氏 書籍『買いたがる脳』(日本実業出版社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『買いたがる脳』(デイビッド・ルイ 著、日本実業出版社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・買い物に行く VS 買い物をするかの違い(中略)

買い物を「する」のは必要性(ニーズ)を満たすため、買い物に「行く」のは要望(ウォンツ)をかなえるためである。2つのモチベーションは別物に思えるが、実際はそうではない。


・ウォンツニーズへの移行は可能である。具体的な方法を6種類紹介しよう。

その1:買い物客に「作業」を与える (中略)
その2:希少性を作り出す (中略
その3:ザッツノットオール(それだけではありません・TNA)テクニック (中略
その4:楽しさを演出する (中略
その5:気分転換に「必要なもの」にする (中略
その6:「問題がある」と感じさせる


・マクドナルドのビジネスの本質はファストフードの販売ではない?(中略)大成功しているこのグローバル企業のビジネスとは何か? 「ファストフードとドリンクの販売」というのが一般的な答えである。でも本当はそうではない。本来の事業は不動産ビジネスであり、好条件の場所を見つけ出して購入し、フランチャイズ店に貸している。そのフランチャイズ店がファストフードを販売し、賃料を支払っているのだ。


・意識的に思い出すことができ、あいまいで不正確な価値の低い記憶で「明示的記憶」、意識的に思い出せず、行動への影響がきっかけで間接的によみがえるのが「暗示的記憶」である。


・たったこれだけで?
「買いたくなる」行動(中略)

うなずいた被験者は(商品は垂直方向の動き)商品に好感を持ち、購入する確率も高かったが、首を振った被験者は(商品は水平方向の動き)商品に対する評価が低く、購入しようとしなかった。


・たったこれだけで?
「買いたくなる」行動(中略)

「腕を曲げる行動」は手に入れたいという願望、「腕を伸ばす行動」は拒絶と連動するようになる。たとえば魅力的な人に出会えば身近に引き寄せ(腕を曲げる行為)、苦手な人物は遠ざけようとする(腕を伸ばす行動)。


・たったこれだけで?
「買いたくなる」行動(中略)


スーパーで買い物かごを持っている人(腕を曲げる行動)は、買い物カートを押している人(腕を伸ばす行動)にくらべて購入意欲が高いといえる。


また、自由に腕を動かして品定めできる人のほうが、高いところに商品を取るために腕を伸ばさなければならない人よりも購入する確率は高くなる。


・ショッピングの「右側の法則」

私たちの体は、必ずどちらかに傾いている。利き手(多くは右手)があるために、どちらか一方に対処しやすいためだ。その影響から、無意識に利き手側にプラスイメージを持ち、逆側にマイナスイメージを持つ。大多数が右利きである状況を考えれば、右側は良い印象、左側は悪い印象になりやすい。(中略)


ショッピングでも左側より右側のディスプレイが好まれる。その傾向を「右側の法則」と呼ぶ。ただし買い物客が右利き、左利きのいずれであるかによって法則は変わる。


・女性への接客中に偶然を装って軽く手を触れると、購入に前向きになるだけでなく、店の評価も高くなる。


・「買い物をする脳」の3つの思考プロセス(中略)

第1は「無意識の購入判断」、第2は「カテゴリー化」、第3はスピーディーながら簡単な思考ルールを持つという、いわゆる「経験則に基づく判断」である。


・図5・1には、何が描かれているだろう?

初めて見た人には、おそらく白黒の斑点にしか見えない。見たことのある人や、次の説明を読んだ人は、そうは見えなくなる。絵の右下にヒョウが描かれているのである。

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※画像は書籍から引用


・アマゾンの大躍進の背景には、できるだけ早く、簡単に、直観的に取引できる仕組みがある。


・アンカリング(中略)

アンカリングは、提示された特定の数値や情報が基準点(アンカー)となり、判断に影響を及ぼすことである。


・ディズニーの成功を支える「物的きっかけ」(中略)

シンデレラ城も実際の約60mより高く、尖塔も2倍の大きさに見え、ほかの主要部分も広く高く感じられるように作られている。


・照明と色が操る「視覚」への販売効果(中略)


スーパーの照明には、買い物客の反応を想定した巧妙な仕組みがあり、ベーカリーは暖色系、肉売り場は寒色系になっている。化粧品売り場では、シミを強調するような明るい蛍光灯ではなく、柔らかな光で顔の輪郭やしわを目立たなくするほうが、売上は増加する。


・BGMのテンポで売れ方が変わる(中略)

音楽のテンポによって、店内を歩くスピードや購入額は変わる。スローテンポの音楽をかけている百貨店は、アップテンポの音楽の百貨店にくらべて1日の売上が38%多いという研究もある。


また、ワイン売り場でクラシック音楽をかけると、ヒット曲の場合よりも購入額が増加し、購入本数ではなく購入単価が上昇する。


・「香り」の驚くべきサブリミナル効果(中略)

最近の発表によれば、香りのシステムを導入後、売上は7%増加している。・ユニバーサルリゾートのハードロックホテルは、人工的なクッキーとワッフルの香りで顧客を地下のアイスクリームショップへ誘導している。目立たない場所にあるため気づいえてもらいにくかったが、「香りの広告看板」のおかげで売上は30%増加している。


・最後の事例は、作家や出版社の関心をひくものである。ベルギーのハッセルト大学の研究グループによると、チョコレートの香りは書籍販売に効果がある。リーバ・ドゥースの研究グループが10日間にわたって、書店の営業時間中の半分にチョコレートの香りを流してみた。わずかな香りですぐには気づかない程度だったが、来店客の滞留時間や手に取る冊数、購入冊数も増えた。なかでも食品や飲み物、恋愛小説への効果は大きく、チョコレートの香りがしている時間帯の売上は、何と40%も増加した。


・画像は記憶に残りやすく、思い出しやすい


・マクドナルドのコピー
“I'm lovin' it”がすごいワケ(中略)

「“I'm lovin' it”」であって、「“You're lovin' it”」ではないのだろう?(中略)

「You're」ではなく「“I'm」と言われた消費者は自己暗示にかかり、自分自身でマクドナルドを「愛せよ」という指令を発するようになる。


・アップルストアの販売員が、顧客の抵抗感をやわらげるために「Feel(共感)-Felt(同感)-Found(実感)」という対処法を教育されている


・ブランド=プライド(中略)

人類は小規模な社会グループのなかで進化してきたので、イメージや地位は生き残るためだけでなく、異性の関心を集め、友人に強烈な印象を与え、子どもを育てるために何よりも重要だった。いまの私たちが自分自身を財やサービスで飾るのは、ものを所有していることを楽しむというよりは、他者へ印象づけるためであり、「物質主義」という言葉は大きな誤解につながる言葉である。


・ブランドがどれだけプライド、地位、優越感を感じさせるか


・子どもにとってテレビ番組やCMは、学校、宗教、さらに親以上に大切な存在であり、強大な影響力を持っているとしても不思議ではない。だが、社会を変えるほどのテレビの力が認識され、調査が始まったのは20年前もすぎない。


・データによる裏づけもある。1日4時間以上テレビを観ている人は、テレビを観る時間が大幅に少ない人との意見差が大きい。


・1978年に出版されたジェリー・マンダーの『テレビ・危険なメディア』によると、番組の内容はともかく、ただテレビを観ていると催眠状態に近くなる。いつもテレビを観るのが薄暗がりで、同じ場所で長時間じっと見続けていると、催眠は深まる。


・「スマホが親友」の10のメリット(中略)

①豊富な知識(中略)
②信頼できる推薦内容(中略)
③迅速な対応(中略)
④的確なタイミング(中略)
⑤パーソナルな提案(中略)
⑥無限な粘り強さ(中略)
⑦匿名性(中略)
⑧ユビキタス(中略)
⑨つながり(中略)
⑩規模の伸縮性


●書籍『買いたがる脳~なぜ、「それ」を選んでしまうのか?』より
デイビッド・ルイス 著
武田 玲子 翻訳
日本実業出版社 (2014年9月初版)
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