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2005年~2014年の全出版社の数と総売上額の推移を紹介したい。
年 |
出版社数 |
総売上額 |
前年比 |
2014年 |
3,534 |
18,691 |
▲1.36 |
2013年 |
3,588 |
18,948 |
▲6.71 |
2012年 |
3,676 |
20,312 |
▲3.53 |
2011年 |
3,734 |
21,055 |
▲1.06 |
2010年 |
3,815 |
21,281 |
▲8.40 |
2009年 |
3,902 |
23,232 |
▲5.66 |
2008年 |
3,979 |
24,625 |
▲7.18 |
2007年 |
4,055 |
26,531 |
▲1.01 |
2006年 |
4,107 |
26,802 |
▲0.15 |
2005年 |
4,229 |
26,841 |
▲7.92 |
※単位:億円
※株式会社ニッテン資料より
売上額は 8150億円減少した。しかも 10年間連続で減少。但し、新規の出版社もあるので、1,000社は減少していると推測する。2014年度は全出版社 3534社の内上位 500社で販売額が 17,063億円となり、実に 91.29%の占有を占めている。
残りの 3034社で 8.71%の占有となる。如何に出版は多様化と云われていても、これだけ無駄が多いと考えさせられる。しかも、委託であるから出版物に関わり合う小売りは平気で返品をするから返品率も高止まりで推移をしている。
書店が減少し、しかもコンビニエンスの出版物の売上が減少していれば雑誌は減少続ける。一次は日の出の勢いであったコンビニエンスと駅の売店は新聞と雑誌は凋落の一途をたどり雑誌の回復は不可能に近い。
それでも出版社が経営を続けられるのは再販制度があり、価格を決める事が出来るのは出版社だけである。これからも流通システムの改善など出来るわけが無く(取次の株主は大手出版社が多数)取次が流通改善を叫んでも絵に描いた餅となろう。
他の業種のように小売りから改善できればよいが、書店数が 1万店を切れば本気になるかも知れない。2030年には全国約 790万人も就業者数が減るので世の中弊害が顕在化するのは確実。後14年しかない。東京オリンピック後は確実に不景気になる事は他の開催国の結果を見れば理解できる。さて誰が勝って誰が負けるのか、そしてそれまでの準備は・・・。
書店企業で年商 2億円以上を調べると前年比マイナス 10%以上が53企業。 5%以上が 42企業となる。チェーン店が多いので個々の売上は不明。
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏
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