このウェブサイトにおけるページは、書籍『「ひと言」力。サッと書いて、グッとくる99の方法』(中谷 彰宏 著、パブラボ 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・遠ざけたい時は「○○様」と書きます。
近づきたい時は「○○さん」と書きます。
今日のお礼状には「~に」より「~へ」のほうが突き放した言葉になります。「○○様へ」と書くことで、ダブルで遠ざけられます。
・形容詞は印象を薄くする。(中略)
形容詞が入れば入るほど、ウソくさくなります。安っぽいコピーは形容詞が多いのです。「アダルトなあなたに、ゴージャスでミステリアスな夜を」というのは、何か貧乏くさいです。
・「元気ですね」より、
「私まで元気になった」。(中略)
どうせ書くなら、「相変わらずお元気で、私まで元気をいただきました」とか「相変わらずお若くて、私まで10歳若返った気がしました」のほうが印象に残ります。自分がどうなったかを書いたほうが、相手に伝わります。
・ご挨拶ほど冷たいものはない。(中略)
講演を聞いた人に「本日はお忙しい中を時間も延長していただいて、まことにありがとうございました」と長々書かれても、包み紙をもらっているような感じがします。それよりは、ひと言、「どうしましょう。講演を聞いてからドキドキがとまりません」と書かれたほうが気持ちは伝わります。
・「会いたい」より、
「会えるまで、楽しみ」。
伝言や1行メモで一番大切なのは、相手にプレッシャーを与えないことです。プレッシャーを与えると、よけいその行動をとらなくなります。「会いたい」と書かれると、ドアの前で待ち伏せされているような気配を感じます。会えない自分が冷たいことをしているようで、重苦しくなります。
・プレゼントを贈る時に、「○○さんへ」と書くと、自分を届けられません。「○○さんに」と書くと、モノと一緒に自分を届けられるのです。(中略)印象に残るかどうか、ただの友だちで終わるか、恋人のコテゴリーに入るかどうかは、たったこれだけの「てにをは」で変わるのです。
・タテ書きで書くと、新鮮。(中略)
横書きがこれだけ増えてくると、タテ書きが目につきます。
・命令文、疑問文、否定文は、誤解される。(中略)
英語では、「芝生に入らないでください」ではなく、「芝生に入らないでありがとうございます」と言います。「水のムダ使いをしないでください」ではなく、「エコにご協力ありがとうございます」という表現になるのです。
・「みんなよかった」より、
一番よかったものを1つ書く。
レストラン(中略)「みんなおしかったです」と書くのは、聞いた側が一番つまらない感想です。特に、これというものがなかったからです。
「これが印象に残りました」
「これが特にまた食べたい」
「これはおかわりしたかったです」
と、1点を選んで書いたほうがシェフは喜びます。
・ほめる時、感謝する時は、1つに絞ることです。
・「参考になりました」は、上から目線。
講演などのアンケート(中略)
ガッカリするコメントの1位は「参考になりました」、2位は「勉強になりました」です。(中略)
講演を聞くことで、行動を変えて、アクションを起こして、生まれ変わってほしいのです。
・講演のあとの手紙やアンケートで、「こういうところが面白かったです」と書く人がいます。講演する側としては、それは自分が話したことなので、もうわかっています。(中略)
「話を聞いて試してみたら、こんな結果が出てビックリしました」というのは、私の知らないことなので、うれしいです。
・「この本にこういう言葉が書いてあった」と言いますが、それは自分が書いたことなので知っています。本に書いていないことが「気づき」です。暗記したことを書くのではなく、気づきを送ってほしいのです。
・「老婆心ながら」というアドバイスは、嫌われる。
・本の感想でありがちなのが、「ここ間違っています」「ここ誤植です」「事実関係が違います」というものです。そんなことを書く時間があったら、よかったところを書いてほしいです。(中略)大切なのは、間違いがあるかどうかではありません。1冊の本の中で、ひと言でも自分の人生を変えるものを出合えたかどうかです。
・「老婆心ながら」で始まって、感動する文言に出合ったことが一度もないのです。
・グルメレポートの大原則は「おいしい」と言わないことです。「おいしい」と言うと、ウソくさくなります。
・オノマトペの達人、藤野良孝先生と一緒にごはんを食べた時に、気づいたことがあります。究極、一番おいしい時の言葉は「う~」です。「うまい」ということは、もとは「ん~まい」です。「ん~」をムリヤリ言葉にしたのが「うまい」です。
・「つき合ってください」と言って「ありがとうございます」と言われたら、拒絶の意味になります。添書きでも「ありがとうございました」と書いて安心してしまいます。よかれと思ってやっていることが、実は冷たい返事になっていることに気づくことが大切です。
・原稿を届けた時に起こりがちなことがあります。「これで大丈夫でしたか」と聞くと、「大丈夫です」と返されるのです。これはガッカリします。(中略)
「大丈夫」は、「ダメ」の1つ上の言葉です。ギリギリセーフということです。「大丈夫」の少し上が「平気」です。悪くもないけど、よくもないのです。それよりも、「アンビリーバブル」とか「グレート」のような表現のほうが、相手に伝わります。「大丈夫」を「グッド」と勘違いしないことです。
・タイトルは、質問形より「答え形」が読まれる。(中略)
「机を片付ける3つの方法」というタイトルは、質問形です。意外に、書いている本人は、自分のタイトルが質問形になっていることに気づきません。「机の片づけ方」「机の片づけについて」も、質問形です。「崩れた書類は、捨てていい。」が、答え形のタイトルです。(中略)
答えを先に出されると、「へぇー、そうなの」と読みたくなります。
・驚き方が最大のメッセージになる。(中略)
糸井重里さんは、驚いた時に「おおお」と書きます。
・私の講演に参加した話を、ブログに書いてくださる人がよくいます。(中略)この時の書き方で差が出ます。(中略)
「その人なりに、どんなことに気づいたのかな」と読んでみると、私が話したことばかりでした。それは、「気づいた」のではなくて、「聞きました」です。「気づいた」と言うのは、私も言っていないことを思いついたということです。(中略)
他人の意見を自分の意見のように語られると、元ネタの人に、いい印象を持たれません。
・続きもので引っ張ると、読んでもらえなくなる。
ブログは、「続きもの」として書かないことです。(中略)「前回を読んでいないとわからないのだな」と、次回から読まなくなるのです。毎回、一話完結であること。「次回に、続く」という引っ張り方も、読んでもらえません。読者は、忙しいのです。
・読後感をよくするには、上から目線にならないことです。(中略)「よくできました」「頑張っていますね」も、読み方によっては、上から目線です。(中略)そのためには、「そんなつもりで書いていない」というのではなく、他人の目で、自分の文章を読むことです。
・文字数の少ないメルマガほど、面白い。(中略)
文字数を少なくするコツは、3つあります。
①1回のメルマガは、1テーマ。長い話になる時は、切って分ける。
②抽象的な話より、具体的な話。大きな話より、小さな話です。
③ご挨拶は、要らない。
・宣伝とメルマガの違いは何か。売るために書いているのが、宣伝。読者の困っていることを解決するために書くのが、メルマガです。まったく同じことを書いていて手も、視点が違うのです。
・「本の感想など、どんなことでも、あなたからのお手紙をお待ちしています。僕は、本気で読みます。」
中谷 彰宏
●書籍『「ひと言」力。サッと書いて、グッとくる99の方法』より
中谷 彰宏 著
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