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新居 弘章 氏 書籍『顎位異常症 第三巻~脳外科医が体験した究極の咬合診療と顎関節症の正体』(MUSIC CAP TOKYO 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『顎位異常症 第三巻~脳外科医が体験した究極の咬合診療と顎関節症の正体』(新居 弘章 著、MUSIC CAP TOKYO 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・医師にあるまじき良からぬ考えが、頭の中をよぎります・・・(もう闘えないよ・・・疲れたよ・・・このまま死ねば、楽になれるかな・・・)涙で夕陽がかすみました。ベランダから半分身を乗り出しますが、なかなか足が出ません。

どれくらいの時間が流れたのかわかりませんが、恐ろしく長く感じられた時間でした。

ふと、うしろのほうから、大きな声が聞こえてきました。前年に生まれたばかりの娘の鳴き声でした・・・はっと我に返って、泣きながら娘を抱き締めました。(まだ死ねるもんか・・・自分が今ここで死んだら、この子がどうなる?)


・歯牙の位置や形態の変化により、筋肉のバランスが変化することはもうわかっていて、自分の体で実体験したわけですが、それだけでは十分と言えません。


・二〇一二年(中略)九月に長崎で『線維筋痛症学会』が開催されることを知り、自分も参加してみることにしました。長崎という地名が、我が家とは縁のあるものだったからです。(中略)


父が作曲した楽曲の中に、『長崎は今日も雨だった』という題名の曲がありました。私の生まれるちょうど前の年の曲だそう


・『線維筋痛症』は発症する患者が多いことはわかっているのに、学会に歯科医の顔がほとんど見えないのです。どうも歯科医の大半は、歯牙の形態と体調の変化には、因果関係はないと考えているらしいのです。


・私の主張は、『線維筋痛症』の原因は、歯牙の形態異常による顎位異常症』であるというものです。


・確かに痛みなどの症状があるときに、症状のある場所が原因ではないかと考えるのが、ごく当たり前な思考過程です。


ですが、実は症状のある場所とはかけ離れた場所に、本当の原因が隠れていることも、臨床の現場ではありえることです。


・これが世の中で言われている『顎関節症』の、本当の病態なのではないかと私は思います。(中略)


しかし多くの場合には、歯列のトラブルによる下顎骨の運動機能の異常に端を発していると考えるのが、妥当ではないかと思います。


・ある泌尿器科の医学書によると、『慢性前立腺炎』の患者の六十六パーセントに腰痛が認められる、という記述がありました。


・歯科医および患者の皆様へ


・本書は、広く一般の方へ向けた本ではありますが、本当は歯科医の先生方にこそ読んで欲しい本なのです。


・歯牙の形態と身体の健康との間には、因果関係がないと考える歯科医が多い一方で、歯牙の形態変化が健康に大きく影響を及ぼす、ということに気が付いている歯科医の先生も、少数ながらいるようです。


・『日本全身咬合学会』という学会があることを知りました。こちらの学会は、咬合診療が人体の健康に及ぼす影響を研究することを目的にして、設立されている学会なのだそうです。


・私は今日の状況を生んだ最大の原因は、最初に医師と歯科医とを別の免許にしてしまった所に、端を発しているのではないかと思います。


・歯牙の形態を中心に、全身の神経系と筋骨格系が互いに影響しあう複雑な病態を解明するには、医師と同等の身体に関する知識を学習していなければ到底無理であったろうと思います。


・考えてみればこの病態を解明するにあたって、医科の中で最も適切な診療科はどこであったのかを考えてみると、やはり脳神経外科以外にはなかったのではないかとも思うのです。


全身の神経系の専門的な知識を有していることと、頭頸部の筋骨格系の解剖学的構造を熟知していることが要求されるからです。この二つの条件を満たす診療科は、やはり脳神経外科だろうと思います。


・本書は『線維筋痛症』の患者会の事務局にも、郵送させていただくつもりです。


・なにより一番の問題点は、この咬合治療という治療行為は、現時点では医療保険での診療の対象外だということです。つまり(中略)全額自己負担になってしまうのです。


・いまの咬合治療は、模型上きれいな歯並びを作るということを目的として行われているようですが、大変体調が良くなる患者がいる一方で、逆に恐ろしく体調を悪くする患者もいるはずです。


・『顎位異常症』に対する根治術は、『顎位補正術』すなわち頭蓋骨・下顎骨の精密な計測にもとずいた医学的根拠を持った咬合治療で、顔面の骨格の一部としてすべての歯牙を必要に応じて作り直す、外科手術に相当します。


・医者が自分の病気快癒を神頼みするとは・・・もう自分もおしまいかな・・・などと自嘲もしましたが、当時の私は溺れる者は藁をもつかむ心境でしたので、神前で一つの近いを立てました。


・医学の世界と歯学の世界には今もほとんど交流はなく、私の所属する医学の領域での論文や発表を、歯科の領域に所属する方が目にする機会は乏しいでしょうし、逆に歯科の領域での発表や論文を、医学の領域に属する人間が目にすることも、まれなことだと思います。


・医師・歯科医・患者の三者の咬合治療に対する理解を深めることができれば・・・医学と歯学が、より密接な協力体制を築き上げる、きっかけのひとつになるのではないか・・・


●書籍『顎位異常症 第三巻~脳外科医が体験した究極の咬合診療と顎関節症の正体』より
新居 弘章 著
(株)MUSIC CAP TOKYO (2015年7月初版)
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