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朝日新聞のオピニオン欄の「声」に、本屋での心遣いについての感想が掲載されていました。ご紹介します。
9月のある土曜日、一本の電話があった。「いつも週刊の漫画誌を買いに来ているお子さんはいますか」。近所の個人経営の本屋さんだった。中学生の次男への電話だった。
体育祭で不在だと伝えると、次男が毎週買っている漫画誌の売れ行きが早いという。「残り一冊になってしまったが、取っておきますか」という内容だった。お礼を言い、取り置きをお願いした。
なぜ電話番号を知っているのか不思議に思った。中学校のジャージーに縫いつけられている息子の名字を覚えていて、番号を調べてくれたのだろうか。
本屋さんにとっては、誰に売ろうが売り上げは同じはず。電話を下さった心遣いがうれしく、思春期の子育てに悩む私の心は軽くなった。帰宅した次男に伝えると、ジャージー姿のまま本屋さんに走っていった。
主婦 S・S (埼玉県 47)
2016年10月4日(火曜日) 朝日新聞より
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