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[ 書店について ]

書店数 100店舗以下の県とその予備軍  寄稿:冬狐洞 隆也 氏

出版取次大手の日販が、書店数 100店舗以下の都道府県を公開した。どのようになったのか、紹介したい。
 

書店数 100店舗以下の県とその予備軍

県別
書店数
3年間減少数
山梨県
88
4
鳥取県
67
6
島根県
65
5
徳島県
81
4
高知県
82
8
佐賀県
55
5
長崎県
97
12
大分県
93
8
宮崎県
80
5
沖縄県
98
2
秋田県
104
8
山形県
107
6
奈良県
109
7
和歌山県
109
0
山口県
109
7

※日販調査


書店数が多い都道府県ベスト10

順位
県別
書店数
3年間減少数
1位
東京都
1,174
108
2位
大阪府
711
62
3位
神奈川県
600
50
4位
愛知県
591
40
5位
埼玉県
543
48
6位
千葉県
509
38
7位
北海道
505
62
8位
兵庫県
407
33
9位
福岡県
339
9
10位
京都府
301
33

※日販調査

 
 

日販調査によると、全国の書店数は 2016年 10,855店

店舗数は新刊書籍・雑誌の売り場を持つ店舗を集計。3年間で 790店舗減少している。早ければ2017年か2018年度には 1万店を切るだろう。


書店数が減って大騒ぎする人がいるが、本が好きならアマゾンでも出版社でも通販で買えるし、電子雑誌でも見ることが可能となった。消費者には不都合と感じないのではないか。
 
 

街の本屋が減るということで起こる未来

各地の教育委員会で児童にアイパッドを無料で配布するところが出てきた。私立校はすでに実施されているところもあるが、電子教科書が公立小学校に普及始めたら子供たちの文字情報はアイバッド経由となる日が近いと予測する。


自然に考えると電子書籍の時代に書店のビジネスが成立するのは困難になると考える。出版関係に働く人たちは大変な時代に突入したかと思うが、団塊の世代が75歳までの期間しか紙の本が主流である文化は続かないということ。


書店数が大きく減っていくと考えると紙の本の売れる拠点が減るが、電子書籍がその分売れることを意味しない。売れる保証はどこにもない。書店が無くなると人間が書籍に出会う機会がその分減るから。

 
  
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏