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[ 書店について ]

取次別書店数と平均面積 2017年5月発表 寄稿:冬狐洞 隆也 氏

2017年5月発表にされた取次別書店数と平均面積を紹介したい。
 

取次別
書店数
増減
平均面積
(坪)
占有率
(%)
トーハン
4,924
▲227
109
37.5
日販
4,735
159
151
50.5
大阪屋栗田
1,218
▲197
112
9.4
中央社
482
10
52
1.6
その他
1,153
▲177
14
1.0
不明
14
-
-
-
合計
12,526
▲432
116
100

※アルメディア資料


特出すべき点とは

中堅取次の栗田出版販売と太洋社が相次いで倒産したのは記憶に新しい。各取次ぎとも諸般の事情で書店数の増減はあるが、特出すべきはその他の書店数が1153店舗もある。


これは大手取次と取引のできない零細書店と意識的に現金取引を好む書店が存在する。その他の書店も例外なく書店という業種が継続できなくなってきたので177店の廃業も出てきたのであろう。


数字には表れていないが、取次ぎ傘下の書店も部分整理したと聞いている。地方における書店経営は非常に難しくなってきたと見る。新規出店も大手チェーン店ばかりで独立系の書店出店は皆無に等しい。地代・家賃を払ってまで書店経営を継続するには今の取引条件を改善しない限り難しい時代になってきた。


寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏