このウェブサイトにおけるページは、書籍『一流の人は、なぜ眠りが深いのか?』(奥田 弘美 著、三笠書房 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・本書は、仕事パフォーマンスをさらに高める「熟睡法」について紹介する本です。一流と呼ばれる人は、例外なく「眠りの質が高く、疲労回復が上手」です。
・なぜ、バリバリの「働き世代」に不眠が蔓延しているのでしょうか? (中略)ひとえに「過緊張」という脳と体が「睡眠モード」に切り替わらない状態が、働き世代の方に激増しているのです。
・さまざまなタイプの不眠が存在します。
●寝ようと思ったもなかなか寝つけず、1時間以上も布団の中で寝返りをうちながら、時間がどんどんすぎてしまう(入眠困難)。
●2~3時間おきに目が覚めてしまい連続して眠ることができない(中途覚醒)。
●うとうとと夢(仕事や人間関係の絡んだ夢が多い)を見てばかりで、寝ているのかどうかわからず熟睡間がない(熟睡困難)。
●寝つけるものの2~3時間しか眠れず、早朝に目が覚めてしまう(早朝覚醒)。
・過緊張とは、文字通り心身の緊張が過度に高まっている状態です。(中略)わかりやすく言えば、「身も心も必死でがんばり続けている状態」なのです。
・ITゲームは、安らかな眠りにとって「猛毒」と言えるでしょう。
・世にハイパフォーマーとして継続して活躍していく人たちは、この睡眠の効果・効能をしっかり熟知しています。
・「仕事や活動をしたあとの、あまりの時間で眠る」という消極的な睡眠のとり方ではなく、「ハイパフォーマンスをキープするために、睡眠は12時から7時まで絶対キープする」といったように攻めのとらえ方で眠っているのです。
・短時間睡眠でも、健康を害することなく長期にバリバリと仕事を続けられる人というのは、「ショートスリーパー」(短眠者)と呼ばれる特異体質の人なのです。ショートスリーパーは人口の5%前後存在するとされています
・緊張モードから弛緩モード、睡眠モードへとスイッチしていくためには、じつは朝からの行動がとても重要になります。
・朝目覚めたら、できるだけ早く「交換神経のスイッチ」を入れて「活動モード」に入る。これが、朝の行動の最重要ポイントです。
・朝起きたら、まずは窓のそばに行って、朝日をできるだけたっぷり浴びましょう。(中略)また、しっかりと深呼吸すると自律神経が調整されますので、寝起きが悪かったときのモヤモヤとした気分が払いやすくなります。
・カフェインは脳を覚醒し興奮させる効果がありますから、カフェインが含まれるコーヒー、紅茶、緑茶類はもちろん寝る前に飲んではいけません。
・朝は逆にカフェインの入った飲み物がおすすめです。カフェインが交感神経に働き、活動モードのスイッチをONにするのを促進してくれます。これから始まる仕事に向けて気分を高揚させる効果もあります。
・昼食後の眠気による効率ダウンを抑えるコツは2つあります。①昼食はお腹パンパンになるまで食べない。②短時間、昼寝をする。(中略)
昼食の量を腹7分目~8分目あたりに控えにします、また、血糖値が上がりやすい炭水化物や糖質は少なめにすることもコツです。
・午後5次以降は「コーヒーを飲まない」(中略)
昼過ぎからのカフェイン摂取には注意が必要です。(中略)夜の睡眠に悪影響を及ぼします。(中略)完全に体内からカフェインがなくなるまでには、なんと16~20時間ほどの時間が必要なのです。
・不眠を訴える人を診察していると、日中にコーヒーを5杯以上飲んでいるという人たち(主に男性が多い)に遭遇します。(中略)熟睡には確実に悪影響を及ぼしている
・カフェイン含有飲料は1日最高での3~4杯程度とし、夕方5次以降は飲まないほうがよい
・アルコールが体内に残っていると、睡眠に悪影響が出てしまいます。アルコールによって寝つき自体はよくなるのですが、その後の睡眠が浅くなってしまい、熟睡ができなくなります、つまり、質の悪い睡眠しかとれなくなるのです。
これはアルコールの分解時に発生するアセトアルデヒドの影響で、睡眠初期にはレム睡眠(体は休んでいても、脳が活発に動いている状態)が抑えられてしまうため、その反動で睡眠の後半にはレム睡眠が増加してしまうためです。
お酒を飲んですぐに眠ると、夜中に目覚めてしまう、眠りが浅く夢ばかり見るという経験をされた方も少なくないでしょう。
・寝る前の激しい運動は、熟睡にとっては逆効果です。(中略)体温が上がったまま下がりにくくなり、かつ交感神経が興奮してアドレナリンが分泌されるため、体が覚醒してしまうからです。
・夜間に長時間ブルーライトを浴びると、網膜から脳に「今は日中だ」と体内時間をくるわせる信号を送られてしまい、サーカディアンリズム(概日リズム)が乱れてしまいます。その結果、スムーズに寝つけなくなって不眠が起こりやすくなるのです。
・深温度差が下がっていく過程で、深い眠りが生まれる(中略)つまり、「体温の落差」が熟睡には必要なのです。
・「ノンレム睡眠は、脳がグッスリ深く眠っている状態」であり、「レム睡眠は、体の筋肉はだらんと弛緩し、脳は覚醒している浅い睡眠状態」です。(中略)ちなみにレム(REM)とは、Rapid Eye Movement(休息眼球運動)の略です。レム(REM)睡眠時には瞼の下でキョロキョロと眼球運動が観察されますが、ノンレム(nonREM)睡眠時には起こりません。
・大切な深い眠りを生み出すためには、体は睡眠に入る前に末梢血管を開き、汗を分泌させて深部体温をぐんぐん下げようとします。深いノンレム睡眠は、体温の低下とともに起こるしくみになっている
・赤ちゃんは眠くなってくると体が熱くなりますよね。これは体の表面温度を上げることで、内部の熱を放出しやすくしているのです。
・寝る直前に熱い風呂に入ると、体の表面だけではなく、深部体温が上がって目が覚醒してしまい、寝つきが悪くなってしまいます。(中略)夏場の入浴は眠る時刻の2時間前に短めに済ませましょう。
・アロマオイルの心身に及ぼす効果は、科学的には証明され、医療現場への導入も始まっています。
●書籍『一流の人は、なぜ眠りが深いのか?』より
奥田 弘美 著
三笠書房 (2015年9月初版)
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