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2007年~2016年における書店・出版社数の推移を紹介したい。
年度 |
書店数 |
書店数 増減 |
出版社数 |
出版社数 増減 |
2007年 |
14,004 |
▲551 |
4,055 |
▲52 |
2008年 |
13,490 |
▲514 |
3,979 |
▲76 |
2009年 |
13,194 |
▲296 |
3,902 |
▲77 |
2010年 |
12,649 |
▲545 |
3,817 |
▲85 |
2011年 |
12,316 |
▲333 |
3,734 |
▲83 |
2012年 |
11,980 |
▲336 |
3,676 |
▲58 |
2013年 |
11,645 |
▲335 |
3,588 |
▲88 |
2014年 |
11,255 |
▲390 |
3,534 |
▲54 |
2015年 |
10,855 |
▲400 |
3,489 |
▲45 |
2016年 |
10,583 |
▲272 |
3,434 |
▲55 |
※書店数は日販調べ。
※書店は書籍・雑誌の新刊を扱っている店。
※出版社数は出版ニュース社調べ
書店数は過去10年で3400店強が減って後継者不足・家賃支払いの店舗が消えて無くなっている。自社物件の店は残るも商品の仕入れ不足や売れ行き不足で廃業する店が増えてくると推測する。2019年の消費税増税が書店の転機になるだろう。
書店ゼロの自治体数は332。その内、書店の無い市が32市ある。図書館を設置していない市も13市有るから驚きだ。このまま行くと消費者の知的情報収集はどうなるのだろうか。
大手チェーンの店舗数と売上は必ずしも一致していない。消費者は書店名を意識して買ってはいないのが現実。出版社の営業が一番気にするところだろう。書店は立地条件が一番だが接客態度が気になる店が出始めている。パート・アルバイトが原因かもしれない。
出版社は書店より廃業が少ないが、出版社の売上は上位300社で84.7%の占有。上位500社で91%の占有となり、残り2,934社で8.6%の占有となる。出版活動をしている出版社は僅かであり兼業が殆どと見ている。
それでも生き残れるのは取次と言う物流・金融システムが支えているから。取次も全ての出版社と取引する義務はない。前年比プラスは僅か売上上位5社で他は殆どがマイナスとなっている。
アマゾンジャパンは直取引を2,329社に増やした。出版社のロングテール商品の活用と売上拡大を見込んでいるが果たしてうまくいくだろうか。アマゾンの真意は他にあると思う。例えば、読者情報をビックデータで解析し他に流用するとか、他の通販に使用するとか使い道だ。
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏
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