このウェブサイトにおけるページは、電子書籍『クラウドからAIへ~アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場 Kindle版』(小林 雅一 著、出版社: 朝日新聞出版)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・AI(Artificial Intelligence:‥ 人工知能)と呼ばれる、古くて新しい技術です。人間のように見たり、聞いたり、話したり、考えたりするコンピュータ(あるいはマシン)。これを実現するための技術がAIです。
・たとえば、ある男性ユーザーが「Siri、愛しているよ」と告げたら、「他社の製品にも、そう言っていないことを願ってるわ」という答えが返ってきたとか、「自殺したいんだ」と打ち明けたら精神科クリニックへの道案内をしてくれたとか、「ミキサーで粉々にしてやる」と脅したらSiriが命乞いをしたとか、世界中のブログや動画投稿サイトなどでは(もちろん作り話も含め)Siriにまつわる可笑しな体験談が数多く紹介されています。
・ラリー・ページ氏は2012年 12 月、米「フォーチュン」誌とのインタビューの中で「人間の意図を理解する検索エンジン(セマンティック検索)」や「自動運転車(ロボット自動車)」などについて熱く語り、彼の最大の関心が今、こうした分野にある
・セマンティック検索とは「(検索に使われる)言葉の意味を理解して、答えを返す検索エンジン」です。
・つまり単なるリンク・アドレスだけではなく、キーワードに込められたユーザーの意図(“〝 私が知りたいアインシュタインとは、世界的な物理学者であるアルベルト・アインシュタインのことである”〟)を理解した上で、ユーザーが(恐らく)知りたがっている情報そのものを、ずばりと返してよこすのです。
・グーグル会長のエリック・シュミット氏によれば「文明の始まりから21世紀初頭までに生産された情報量は約5エクサ・バイト(エクサは 10 の 18 乗)だが、これと同じ情報量が現代社会ではたった2日間で生産される」とのことです
・アップルは「Siri」、グーグルは「セマンティック検索」、そしてフェイスブックは「グラフ検索」によって、いずれもスマホに向かってユーザーが知りたいことを 囁くだけで、最も使える情報を最も簡単に提供しようとしています。
・あるいは「あー、お腹が空いた」と誰かが言ったら、それは状況に応じて「疲れ」あるいは「一仕事終えた達成感」あるいは「おねだり」など、色々な気持ちや意図を表現しているはずです。人間なら、その場の状況(文脈)に応じて、そうした比喩や言葉の意味する違いを理解できますが、単に文法上のルールに従う機械にはそれが理解できません。
・Siriは元々、米国防省傘下の研究機関であるDARPA(国防高等研究計画局)が資金を拠出した研究プロジェクトに端を発しています。
・2億ドル以上もの大枚をはたいてSiriを買収した、アップルの動機は一体何でしょうか? それは音声操作が近い将来、スマートフォンのフロントエンド的な機能になるからです(フロントエンド機能とは、「ユーザーがスマートフォンを使うとき、真っ先に起動する機能」のことです)。
・あるいは「今、私がいる近くに、お手頃な値段で雰囲気の良いイタリアン・レストランはないかしら?」といった要求には、たとえば米国内であれば「イェルプ(Yelp)」のようなローカル・ビジネス紹介サービスを起動し、これをGPSによる位置情報などと組み合わせることで、最適と思われるレストランを見つけて、その情報を返してよこすのです。
・「人間の意図を理解する検索エンジン(セマンティック検索)」
●電子書籍『クラウドからAIへ~アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場 Kindle版』より
小林 雅一 (著
出版社: 朝日新聞出版 (2013/7/30)
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