このウェブサイトにおけるページは、電子書籍『竜馬がゆく(五) Kindle版』(司馬 遼太郎 著、出版社: 文藝春秋)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・松陰の人物評というのは、その長所を見出す点で、すぐれている。
・結局は。── 天皇の奪りあいである。この点、将棋とかわらない。 玉 をとったほうが勝ちである。天皇は詔勅機関にすぎない。これをうばい、擁し、自分の敵方を「朝敵」とし、天下の兵をあつめて討伐し、自分の好きな体制をつくる。
余談だが、明治維新の戦略的本質もここにある。徳川幕府は、天皇を奪いそこね、 薩長土三藩の手に渡してしまったために朝敵となり、天下の兵の袋だたきになってほろんでしまった。
・「諸事、この眼で見ねばわからぬ」というのが、勝と竜馬の行き方である。現場を見たうえ、物事を考える。見もせぬことをつべこべ言っているのは、いかに理屈がおもしろくても空論にすぎぬ、というのが、この二人の行き方であった
・金よりも大事なものに評判というものがある。世間で大仕事をなすのにこれほど大事なものはない。金なんぞは、評判のあるところに自然とあつまってくるさ」
●電子書籍『竜馬がゆく(五) Kindle版』より
司馬 遼太郎 (著
出版社: 文藝春秋 (1998/10/10)
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